「それって、ホント?」と言いたくなるマナー、多くありませんか?
新入社員のキャトウさんも、そんな“もやもやマナー”に悩まされるひとり。
 

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新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国内で増えてきた「テレワーク」
「もやもやマナー」ではオンライン会議でちょっと気になる身だしなみについて取り上げたが、やはり多くなるのが文字のみのやりとり
(参考記事:「オンライン会議でメイクしなくちゃダメ?」 “テレワーク”のビジネスマナーにもやもやする!

最近ではメール以外にも、グループLINEやチャットを使って社員同士がコミュニケーションしている会社も多いだろう。

SNS上では「社内のグループLINEで使えるような敬語のスタンプを買いました」という声もあったが…そもそも、会社のLINEでスタンプを使うのはOKなの?“既読スルー”はやっぱりNG?などなど、小さな疑問が。

そこで今回のテーマは…
 

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さっそく、国内外の企業や大学などでのマナーコンサルティングや人材育成などのマナー指導を行っている、マナーコンサルタントのマナー西出ひろ子さんにお話を聞いた。
 

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西出氏:
相手との関係性によると思います。
いつもお伝えしておりますとおり、マナーの観点からは、すべてにおいて「相手次第」。相手がどう受け止めるかによって、それがその人にとっての正解であったりNGであったりするわけです。

上司によっては、スタンプ自体がNGの人もいれば、「承知しました」「わかりました」のスタンプがOKな人もいらっしゃいます。また、スタンプはOKだが、「わかりました」の文字はNG。「かしこまりました」のスタンプであればOKという人もいるわけです。

ですから「スタンプで返事」が一概にNGとは言い切れません。

こちらもいつもお伝えしておりますとおり、気になるのであれば、スタンプがOKかどうかを、その関係者に伺い、事前のコミュニケーションをとることです。

近年の傾向は、様々なスタンプもあり、そのほうが楽しい気分にもなれるので、スタンプ自体はOKと感じる人も多くなっています。
スタンプを使用したい場合、はじめに文字で「かしこまりました」とうち、その後にお辞儀をしているスタンプなどを送信するというダブルでの返事だと安心です。
とはいえ、スタンプを使用するわけですから、気をつける点は、そのスタンプの絵柄であったり、言葉でしょう。

たとえば、目上の人に対して「よくできました」などのスタンプはNGですし、自分の好きなアイドルの顔写真に「お疲れ」の言葉などはNGですね。

スタンプの絵柄は、好き嫌いを感じさせない花柄や万人ウケする癒し系のキャラクターなどが無難です。


「○○の件を進めておいてね」などの指示に対して、「スタンプで返事をする」こと自体はNGとは言い切れないが、そのチョイスには注意が必要。友人に送るようなフランクなものは選ばないほうがよいコミュニケーションができるだろう。
 

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そしてもうひとつ、気になるのが“既読”問題。
送られたメッセージを読んだ際には「既読」のマークが付くが、この「既読」マークをそのまま「メッセージを読みました」という合図に使って、こちらからの返事を省略してしまってもいいのだろうか。
それとも、受け取ったメッセージにはその都度「読みました」と返信をするべきなのだろうか?
 

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西出氏:
既読マークをつけるだけでもNGということはないと思います。こちらも相手との関係性によるでしょう。

基本的に、特にビジネスシーンであれば、既読マークがつけば、相手が目をとおしたということはわかりますから、それはそれでよしとする。そういうスタンスで仕事を進めると互いに了承していればよろしいかと思います。近年のビジネスにおける傾向は、効率、時短ですから。

無味乾燥なコミュニケーションはマナーの観点からはオススメはできませんが、一方で既読マークがつくことで、お互いに理解しあえる関係であることは、見方によってはスムーズな関係といえます。

もちろん、返事をしてくれたら安心する、ということはあるでしょう。それも立場によってもさまざまと感じます。

例えば、善かれと思って目上の人が目下の人に「読みました」の返信をする。すると目下の人がそれに対して一言返事をしないと失礼なのでは、と思い、また返信がくる。するとまた目上の人もマナーだ、などの思いから返信をする…とキリがありませんね。

また、取引先の場合は、基本、請負側が発信した言葉やスタンプで一旦終了させる、としていればお互い了承のもと、気にすることもないと思います。

言葉のやり取りは、つい続いてしまいがちですが、スタンプはそれを発信することで、この件は一旦ここで『終了』の意味合いを持たせる役割にもなっています。
 

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西出氏:
雑談や世間話は不要と思われます。
ただし、例えば週のはじめなどに、「おはようございます。今週もよろしくお願いします」という挨拶は、それだけであっても、良いのではないでしょうか。

挨拶は、互いに心の扉をひらき、互いの存在を認め合い、一人ではない、チームで仕事をしているという安心感や協調性も養えます。

リモートワークで、コミュニケーションがさらに少なくなっている今日だからこそ、「挨拶」だけでもその価値は高いと感じます。
 

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西出氏:
「失礼」とまで言い切ることはできませんが、チャットはチャットとしての役割、それを生かすという意味においては、長文でないほうが良いでしょう。

長文になる場合は、メールを使用するほうが、読みやすく、内容を理解しやすくなるでしょう。

とはいえ、こちらも相手によっては、OKの方もいらっしゃいます。多くは、チャットのほうが返信しやすいから、長文でもチャットにて連絡してほしいという人もいらっしゃいます。


今回の“もやもやマナー”、チャットやLINEなど、「時短・効率」のコミュニケーションではその特性をうまく使って。

(漫画:さいとうひさし)