3回目の緊急事態宣言が発令されている北海道。その影響は教育現場にも出ている。様々な制約がある中で、感染対策と学校生活を両立させることはできるのだろうか。

受験を控えてのオンライン授業に戸惑い

8月27日から、札幌市など北海道内10市町村の特定措置区域の高校では、時差通学や授業時間の削減、午後4時までの完全下校が要請されている。期間は延長され9月30日までと1カ月あまりに及んでいる。

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さらに独自の対策を行う学校もある。札幌市中央区の札幌静修高校ではオンライン授業に切り替えた。

教員:
来週の月曜日から金曜日まで1週間、オンライン授業になります

高校3年生:
卒業まで期間が短いのにオンライン授業が増えてしまい、友達と会う時間が減ってコミュニケーションが取れず悲しい

受験を控える3年生。面接の練習など入試対策を行っているが、ここにも影響が…。

高校3年生:
対面ではないので、わからないことを先生に聞けず不安です

高校3年生:
小論文は先生の指導を受けて書くのが基本だが、それができないのが進学で心配な部分

デルタ株の急速な広がり…教育現場"苦渋の決断"

これまでも毎日欠かさず生徒が健康状態を記録し、教員が生徒の体温を確認するなど感染対策に努めてきた。しかし、デルタ株が急速に広がる中での苦渋の決断だった。

札幌静修高校・宮路真人校長:
急速に感染拡大しているので、まずそれを防ぎたい。細かい対応では乗り切れないとオンライン授業に踏み切った

授業だけではない。札幌静修高校では部活動を原則禁止。大会を控えているものだけ活動を許可している。

試合をせずに部活を引退する3年生も…

ハンドボール部は国体予選を控えていたが中止に。3年生は試合をすることなく、引退することとなった。

ハンドボール部元キャプテン・青塚和弥さん:
ライバル校に勝ちたいという思いで練習してきたので、とても悔しい。みんな覚悟はしていたと思うが相当悔しくて、チームメイトの中には家で泣いてしまった子もいた

北海道外では2学期の開始を先延ばしにして、学校教育への影響を低減しようという対応も取られている。

中学1年生の保護者:
札幌の自分の住んでるところは、なぜ道外と違うのか。一時期は学校に行かせない期間もあった

高校2年生の保護者:
授業をどんどんやってほしいが、時短が精いっぱいなのかな

若い世代で広がる感染「学びの場」を守るために

厳しい措置を取らざるを得ない背景には、若い世代での感染拡大がある。札幌市内の8月19日から25日までの1週間の新規感染者のうち、20代以下の割合は47.1%を占めている。

その原因は、感染力が強いデルタ株にあるという。

北海道医療大学・塚本容子教授:
今までは子どもの感染は、親から家庭内で子どもにうつり、子どもが万が一登校しても、他の子にうつす確率は低かった。現在は子どもが他の子にうつしてしまう可能性があり、感染拡大の現状がある

感染対策を行う一方で、子どもたちの学びの場をどう守っていくか。難しい舵取りが迫られている。それに必要なものは…。

北海道医療大学・塚本容子教授:
まずはワクチン接種。感染して人にうつしたらどうしようと、子どもたちは不安を抱えている。ワクチン接種をすることで安心感が得られるのが大事

札幌市内では徐々にワクチン接種が進んでいるが、子どもの世代への具体的な接種スケジュールは未定。あたり前の学校生活を取り戻すための正念場を迎えようとしている。

(北海道文化放送)