中国の複数メディアは、新型コロナウイルスの感染から完治した患者の血漿で作られた血液製剤が開発され、治療に効果が出ていると報じた。

中国国務院関係機関の国資委の発表によると、中国の製薬会社が、完治した患者の血漿から作られた血液製剤を試験的に10人以上の重篤患者に使用したところ、いずれも12時間から24時間の間に炎症を表す指標が下がり、明らかな回復傾向が見られたという。

完治した患者の体内に特別な抗体が作られ、その成分がウイルスの制圧に効果があるとみられるという。

これをうけ、武漢市金銀潭病院の院長は13日夜の会見で完治した患者に血液を提供するよう呼びかけるほか、上海などでも完治した患者に血液の提供を呼びかけている。

中国の発表では、14日13時時点で新型コロナウイルス感染した後完治した患者は中国全土で6791人になる。

完治した患者の血液提供を呼びかける武漢市の病院長(ウェイボより)
完治した患者の血液提供を呼びかける武漢市の病院長(ウェイボより)
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献血を呼びかける通告書(ウェイボより)
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崔 雋
崔 雋

フジテレビ 報道局国際取材部所属 中国杭州市出身。一橋大学卒業後、フジテレビで新卒採用された最初の外国人留学生に。報道局経済部記者(民間企業・農水・財務・経産…)を経て、国際局やCSR推進室など報道局外の部署も経験。東日本大震災発生時、経産省と原子力安全保安院担当であれだけ福島の原稿を書いた自分が最初に現地に行ったのは被災地支援のCSR活動だった。