子どもには自分の価値観を押しつけがちに…
NST新潟総合テレビ 杉山萌奈キャスター;
カフェに女性たちが集まっています。真剣な顔で話しをしています。
2児のママ;
夫が押しつけタイプの場合、どうしたらいいですか?子どもは大嫌いなんですよ。押しつけられるのがもう嫌だ~って。
日々、迷いや悩みを抱えているママたち…。
そんなママの学びの場「ママカフェ」が10月25日、新潟市中央区のカフェで開かれた。
Mama café認定ファシリテーター川村久実子さん;
意外と男の人はストレスを発散する場がないですよね。子ども以上に気を遣うというか、心を配ってあげるというのは結構大事なのかな。
集まったママにアドバイスを送るのは、新発田市の川村久実子さん。
高校3年生の双子の娘を育てるママでもある。
ママカフェは元々、教育家・石田勝紀さんが2016年から全国で行っていたもので、県内では川村さんが2019年4月から開催し、毎月子育てのヒントを伝えている。
参加していたママから聞かれた悩みの多くは…
3児のママ;
上の子が小学校に行っていて、宿題とか親の都合のいい時間にやってくれなくて、家事のペースが乱されてしまうので。
2児のママ;
ご飯を食べないとか遊びが優先になってしまうことに対して、私の思い通りにいかないと結構イライラして…。
「宿題をしない」「遊びが優先になる」…言うことを聞かない子どもへの対応方法だった。
ここで川村さんが伝えたのは、親と子の価値観の違い…
Mama café認定ファシリテーター川村久実子さん;
皆、価値観が違うとよく分かっているはずだけど、お子さんのことになると“何々しなさい”とか“何で分からないの?”とか、どうしても自分の価値観を押しつけたくなる。
要は子どもってマルチのことが出来ませんよね。主婦みたいに、これしてあれしてって平行してやることは基本的に出来ない。
親は「好き嫌いよりも損か得かで動く」タイプで、子どもは「好き嫌いがはっきりしている」タイプ。
例えば親は、「宿題は夕飯前に終わらせた方が後が楽になる」など損得を踏まえた価値観を持つ場合が多く見られる一方で、子どもは好きなことを優先し、「まずは遊びたい」と行動してしまいがち。
この価値観の違いによって、親子の衝突が起きてしまうと言う。
アドバイスを実践する家庭をモニタリング!
ママカフェから約2週間後、参加者の一人、加藤真希さんの自宅を訪ねた。
2児のママ・加藤真希さん;
楽になりました。子どもは全く変わっていないけれども、私の気持ちの持ちようで子供がすごくよく見える。
シングルマザーで、5歳と2歳の子どもを育てながら整体師の仕事をしている加藤さん。
「楽になった」と話す子どもとの接し方…川村さんと普段の様子を見せてもらった。
加藤真希さんの息子・燿一ちゃん(5歳);
ただいま~。
加藤真希さん;
おかえり~。
NST新潟総合テレビ 杉山萌奈キャスター;
あ、帰ってきた。今、荷物を置きましたね。
燿一(よういち)ちゃんと央(なかば)ちゃんの2人は、保育園から帰宅後なかなか荷物が片付けられないのだそう。
加藤真希さん;
ようちゃんもジャンパー片付けようね。
ママは優しく声をかけるが、央ちゃんはテーブルの上に乗って遊び始めたり、燿一ちゃんもママに保育園で描いた絵を見せたり。
荷物は10分たってもそのままの状態…。
NST新潟総合テレビ 杉山萌奈キャスター;
片付けるまでに結構時間がかかる…。
Mama café認定ファシリテーター川村久実子さん;
まだ保育園のお子さんなので。
加藤真希さん;
かばん置いてきな~。
かか、洗い物するから。なかば~なかば~、あと何が片付けあったっけ?
ママの思いはなかなか伝わらない。
それでも怒らず、家事をしながら様子を見守る加藤さん。
そして…
加藤真希さんの娘・央ちゃん(2歳);
かか~、やったよ~。
加藤真希さん;
花マル~!ありがとう。
15分後にようやく部屋がきれいになった!
Mama café認定ファシリテーター川村久実子さん;
今やらなくちゃいけないことって何かなと、気づかせていくためには時間がかかる。それを成長の過程だと思って、ゆっくり見守れるママの対応の仕方がすごくいいと思う。
燿一ちゃんに、ママカフェに参加する前のママをどう思っていたか聞いてみた。
加藤真希さんの息子・燿一ちゃん(5歳);
ちょっとね、かかが鬼みたいだった。
(Q.怒られた時どんな気持ち?)
怖い気持ちになる。
(Q.こっちのお母さんの方が好きかな?)
うん。
加藤真希さん;
待つってすごく気持ち的に疲れるが、子どもを信じるって親として当たり前かなって。一番信じてあげなくちゃいけない存在が親であると思うので、子供を全身全霊で信じてあげて、自分は出来るんだっていう自信をつけてあげられればなと思う。
(Q.子育て楽しい?)
楽しいですね、すごく!
(NST新潟総合テレビ)