食べ物懇願されても「ないよ」

マンションの入り口にあるたくさんのお菓子や飲み物。5歳で亡くなった碇翔士郎くんのためにお供えされたものだ。

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翔士郎くんは、2020年4月に満足な食事を与えられず命を落とした。

翔士郎くんを餓死させた疑いで逮捕されたのは母親の利恵容疑者(39)、そしてママ友の赤堀恵美子容疑者(48)だ。

碇利恵容疑者(左)赤堀恵美子容疑者(右)
碇利恵容疑者(左)赤堀恵美子容疑者(右)

赤堀容疑者は、「ママ友があなたの悪口を言っている。信用していいのは私だけ」と言葉巧みに嘘を重ね、碇容疑者から総額1200万円にのぼる現金をだまし取っていたとされている。

生活が苦しかった碇容疑者から、差し入れをもらえないかと食べ物を繰り返し懇願されていたものの、「ないよ」とその度に断っていたことが新たに分かった。

碇容疑者と翔士郎くんはわずかな食料しか与えられず、しょうゆで味付けをしたおかゆなどで飢えをしのいでいたという。

押収された碇容疑者のスマートフォンから見つかった複数のメモには、「今日も食べさせられなかったね ごめんね」と、碇翔士郎くんへ向けた悲痛な心の声が記されている。

ほかにも、赤堀容疑者に渡した現金の額や日付も書かれていたという。

福岡県警 平瀬正孝捜査一課長:
(赤堀容疑者は)碇家の食事のもととなるお金を搾取するという、本件の指導的立場にある

同級生に嘘の「結婚話」

幼い命を奪った痛ましい事件。
きっかけを作ったとされる赤堀容疑者はどんな人物なのか。

赤堀容疑者の同級生:
みんなが「えーしゃん、えーしゃん」って言ってましたね。明るくてよく笑う感じ

周りに明るく振る舞い、トラブルを起こす生徒ではなかったという赤堀容疑者。その後成人式で再会した時、すでに結婚して子供がいると話していたという。

しかし

赤堀容疑者の同級生:
結婚して女の子がいると警察にそう言ったら、警察は「そのときは結婚していないですね」、「それはうそですね」と

警察からの問い合わせがきっかけで、この時の結婚話が嘘だったことが判明した。

将来の夢は「優しい保母さん」

FNNが入手した小学校の卒業アルバムに、赤堀容疑者はこう夢を記していた。

「私の将来の夢は保母さんになることです。今から勉強頑張って優しい保母さんになりたいと思っています」

優しい保母を夢見ていた赤堀容疑者。

さらに、将来どんな母親になりたいかという質問にはこう答えていた。

優しいお母さんで子供に何でも相談に乗ってやりたい

捜査関係者によると、だまし取った金でブランド品を購入したり、パチンコに使っていたとみられる赤堀容疑者。逮捕から4日経った今も一貫して容疑を否認している。

(「イット!」3月10日放送)