ことし3月、沖縄県辺野古沖で修学旅行中に船が転覆し生徒らが死亡した事故についての学校法人「同志社」が会見。
八田英二理事長は、新たに立ち上げた平和学習の検証を行う委員会の結果が出たのち、辞任することを明らかにしました。
午後4時から始まった、学校法人同志社の会見。
冒頭、「心からお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした」との謝罪の言葉とともに、黙とうがささげられました。
ことし3月、沖縄県名護市の辺野古沖で修学旅行中だった同志社国際高校の生徒たちを乗せた船2隻が転覆し、高校2年の武石知華さん(当時17)と金井創船長(当時71)が死亡しました。
生徒を乗せた船は遊覧船ではなく、辺野古への基地移設に反対する団体の「抗議船」でした。
ことし7月、第三者委員会は事故の原因について、学校の安全管理体制の不備が最大の要因だと認定しています。
■理事長が初めて公の場に 危機管理担当の常任理事は第三者委の指摘について「認識に祖語ない」
30日、八田英二理事長は、初めて公の場で事故について謝罪。
そして、危機管理担当の瀧常務理事が第三者委員会の報告書の指摘について初めて言及しまた。
【学校法人同志社瀧英次常務理事】
「特別調査委員会の調査報告書に関する、本法人の見解ですが、本法人および、同志社国際高校が文部科学省、および京都府の調査等への対応の中で、確認してきた内容と原因や問題点に関わる部分には、認識に齟齬はありません。
特別調査委員会が調査結果において分析した原因は、本法人、および同志社国際高校に生徒の命を守る体制が十分に整っていなかったこと。
そして、生徒の命を預かることについての教員の責任意識が希薄であり、そうした責任意識が育まれにくい組織風土だったことを明らかにする重大な指摘であると受け止めております。
今回の事故をめぐっては、本法人および同志社国際高校のガバナンス、内部統制の欠如を根本原因とした安全管理体制に関する問題点が、多岐にわたり判明いたしました。
安全管理の仕組み、体制の再構築だけでなく、組織風土や個人の意識の改革にも並行して取り組み、負の連鎖を断ち切って正の連鎖への転換を図って参ります」
今回の沖縄研修旅行を含む平和学習の中立性などについても今月22日に設置した外部の専門家による検討委員会で検証するとしています。
■約7か月ぶりに初めて理事長が公の場に 質問相次ぐ
安全管理や遺族対応、そして「教育の中立性」の認識などに関する質問が相次ぐ会見の状況を取材記者が中継で伝えました。
午後4時に始まった会見は今も続いています。質疑応答が始まり、事故に対する法人の対応について質問が相次ぎました。
まず記者から質問が飛んだのは、今年3月に学校側が会見を開いて以降、約7カ月、説明の場を設けてこなかったことについてです。
学校側はそれについて謝罪した上で、どのような原因で事故が起こったのか、危機管理マニュアルをどうしたらいいのか、ある程度議論した上で記者会見を開いた方がいいという判断になったと説明しました。
■“抗議船”使用 教育の中立性に「問題があったと考えている」
また、生徒が乗っていたのは“抗議船”として使われている船であったことなどから、文部科学省が『政治的活動を禁じる教育基本法に違反している』として改善を求めました。
こうしたなか、学校法人として第三者による教育の中立性などに関する検討委員会を設置すると明らかにしました。
この「中立性」についても質問が相次ぎ、法人は、『教育の中立性に問題があったと考えている。多面的な見方を教えるべきであって、偏った見方で平和学習を行ったのが問題。是正すべきだと法人として考えている』と話しました。
■“抗議船”船長と“信頼関係” 安全への意識は「薄かった」
さらに船長との関係性についても質問が出ました。
『(死亡した金井船長との)関係が深まっていく中で、人的信頼も深まったとする一方で、安全面への信頼については『意識が薄かったとしか言いようがない、どのような運航をしているか確認していないので、完全に不備』と説明しました。
■「対応のちぐはぐさが遺族の方の不信感を高める」西脇弁護士
学校法人同志社の事故に関する一連の対応について、元テレビ朝日アナウンサーで弁護士の西脇亨輔氏は「第三者委員会が7月に結論出しましたけれども、それと学校側の考え方というのは、「認識の齟齬」はない。なんで(認識が)何で同じだっていうことを言うのに、7月から10月まで3カ月かかるのか」などと疑問を呈しました。
また、事故で命を失った武石知華さんの家族は「事実を知りたい」と話しています。
そんななかでの学校の対応について、「今回理事長が初めて公の場で出てきている。でも、事故があってから7カ月間、1回も公の場に出てこなかった。そのあたりの対応のちぐはぐさが遺族の方の不信感というのを高めると思う」と指摘。
「安全対策についてわかった時点でまず見解を示す。それから再発防止策ができたらそれを示す。
そして政治的な問題について見解が出たらそれも示す、そういった順番で丁寧に説明することが必要だった。それができていたんだろうかという疑問は湧いてきます」
(関西テレビ「newsランナー」2026年10月30日放送)
