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米兵による強盗殺人事件に揺れる「ゲート通り」 “基地の街” で生きる店主たちの切実な思い|FNNプライムオンライン

米兵による強盗殺人事件に揺れる「ゲート通り」 “基地の街” で生きる店主たちの切実な思い

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沖縄米軍嘉手納基地の第2ゲートへと延びる沖縄市中央・上地の「ゲート通り」。異国情緒溢れるバーやクラブが立ち並び、週末の夜には多くの米兵たちで賑わうこの街には当然ながら地域住民の暮らしもある。

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しかし、基地に起因する事件や事故は絶えない。2025年の米軍関係者の刑法犯摘発件数は101件と、過去20年で最多を記録した。さらに今年10月、那覇市で女性が殺害され財布などが奪われる強盗殺人事件が発生し、米海兵隊所属の男が逮捕された。

容疑者が事件直前にゲート通りの飲食店を訪れていたことが判明し、街に大きな衝撃が走っている。

絶えない事件と背中合わせの営み

事件前の容疑者とみられる人物の姿が、通りでハムとソーセージの専門店「TESIO」を営む嶺井大地さんの店舗の防犯カメラにも残されていた。店を開いて約10年、コザの街に深い愛着を抱いてきた嶺井さんは、店舗周辺でたびたび起きてきた米兵とのトラブルに直面してきた。

「ある日の朝、出勤をしてきたら窓ガラスが割れていて。喧嘩の後の血の跡があって、その掃除から僕たちは一日をスタートしなくちゃいけないとか」

今回の事件を受けて、防犯カメラに被害者と容疑者の姿が映り込んでいるのを確認した時、街の安全を守るための備えが急務だと危機感を強めた。

「これはもう他人ごとではいられないと。スタッフや僕たちのよく知る街の仲間たちのことを守る上でも用意がないと、また起こりうるんじゃないかなと思うと怖くなって」

嶺井さんは事件後、SNSに「夜の騒乱で埋め尽くされた街に私たちはどんな未来を描くのか?」と投げかけた。

「『基地があるから米兵が暴れるのは仕方がないよね』という割り切りの中で今までやってきたことが、今回のような事件につながったと言えるのではないか。街としてどう向き合っていくのかを考えないといけない」

繰り返される外出制限が招く不安定な経営

ゲート通りから一歩奥へ入れば、学校や保育園が点在する閑静な住宅街が広がる。通りで60年近く続く老舗カフェ「Ocean」を切り盛りする並木万希さんも、地域の暮らしが脅かされる現状に不安を隠せない。

「ゲート通りから一歩入ると住宅地なんですよ。学校や保育園や幼稚園に行ったりしている子どもたちも住んでいるところですので、やっぱり心配になりますよね」

かつて客の大半を米兵が占めていた同店だが、事件が起きるたびに米軍から発令される「オフリミッツ(外出制限措置)」に経営は常に翻弄されてきた。

「事件事故を起こすたびにオフリミッツになって、米兵を出さない。そして商店が苦しむ、というのを何回も繰り返している。商売として安定しない」

現在は地元住民や観光客を中心に迎えるスタイルへとシフトしているが、事件の頻発によって通りにマイナスイメージが定着することを懸念している。事件防止や治安維持は、単なるビジネスの問題にとどまらず、街の存続そのものに関わる課題であると並木さんは指摘する。

「普通に人の営みがある街だから。決して特別な街ではないんですよ。生業をきっちり続くようにやっていくのが大事だと思う。そのためには安全や安心は守られないといけない」

葛藤を越えて踏み出す連帯の一歩

街の安全を高める具体的な方策として、嶺井さんは周辺店舗と協力した防犯カメラの増設を検討している。監視の目を増やすことは、利用者の規範意識を促す防犯対策として有効だと考えている。

「『節度を持ってこの街で過ごさなくてはいけない』と思う方々の意識にもつながる、いわゆる防犯の意味合いですね」

一方で、米兵相手の事業を営む店舗への影響や、住民間の対立を生む懸念から、事件について声を上げづらい雰囲気が街に存在することも事実だ。しかし嶺井さんは、安全の確保こそがすべての事業者と住民にとっての共通利益だと確信している。

「波風を立てないように発言を控えたり気持ちを押し殺す方々も街の中にはいたんじゃないか。でも(事件が)起きなければ、夜のサービスの方々にとっても誰にとっても良いことっていうのは、はっきりしてるんですよ。それがわかってる以上、すぐに解決に向けてアクションすることはすごく大事だと思っている」

その思いに応えるように、並木さんも個別店舗の枠を超えた連携の必要性を強調する。

「1店舗1店舗はそんなに強い存在じゃないけど、一緒に声をあげたり、防犯カメラ(の設置)も含めて、この街をどう安全にするのかを一緒にやっていきたいなと思います」

基地と隣り合わせの日常の中で、当たり前の安全と営みをいかに守り育てていくのか。試行錯誤を重ねる店主たちの取り組みは“基地の街”としての歴史を持つコザの未来を模索する静かな闘いでもある。

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