去年10月26日に行われた県知事選挙で、6回目の当選を果たした村井嘉浩知事。
再選から1年となるのを前に仙台放送の単独インタビューに応じました。
今回の任期を最後に知事職から退く考えを示している村井知事は、6期目を、就任当初から掲げる『富県宮城』政策の総仕上げと位置づけ、人口減少が続く中でもこれまでの目標を上回る「総生産11兆円を目指したい」と語ります。
村井嘉浩知事、66歳。
村井知事
Q振り返ってどんな1年だったか
「まさに、村井県政の集大成という位置づけの6期目の1年目なので、6期目がしっかりと選挙公約を果たせるよう。その準備期間というふうに捉えていただきたい」
去年10月に行われた県知事選挙で、県政史上最多となる6回目の当選を果たした村井知事。今回の任期を最後に、知事職から退く考えを示しています。
村井知事は、選挙時から人口減少対策を県政の最重要課題とし、今年度予算では若者や女性が魅力と感じる産業を誘致するとして、半導体企業の誘致やコスメ・健康関連産業の集積に向けた取り組みに力を入れています。
村井知事
Qこれまでの進捗や成果、知事の具体的な感触は
「コスメ健康関連産業と半導体っていうのは、どちらも若者女性に非常に憧れのある職場だと思っている。ただアプローチとしては全く違い、まず半導体は川上から攻めようと。つまりマザー工場と呼ばれるような大きな工場が来れば、それに付随してサプライヤー(取引先企業)がどんどん集積するだろう。
世界的な有名な半導体の企業には全てアプローチしてます。色々なところにアプローチしていて。どの企業も、重い・軽いありますけれども、関心を持っていただいている。現地を見ていただいたり、あるいは求められたら色々資料を提出して、ぜひ宮城に来てほしいということを今熱心にセールスしてる。
半導体は私の肝いりでスタートしていて、コスメ健康関連というのは職員から提案されて、若い人たち、女性が宮城に定着してもらうために県はどういうことに取り組めばいいかというのを若手の職員に考えてもらった。
私からすると全然畑違いなのでやや戸惑いもあるんですけどやってみると外から来られた人たちも、『宮城にはこんないいものがあるんですね、じゃあ一緒にやってみましょうか』という話にもなってきました。
女性の皆さんが働いてみたいなと思う職場を作るということが目的なので、そういった意味では、手応えは感じつつある」
就任以降、半導体関連企業や自動車製造メーカーといった大型の企業誘致を成功させてきた村井知事。一方で県内産業への波及効果は、伸び悩んでいます。
宮城県が公表している産業部門別の波及効果を表した数値で、1つの産業の新しい需要から県内の産業全体にどれだけ生産が広がったかを示し、数値が大きいほど波及効果も大きくなります。
村井知事が誘致した半導体製造装置メーカーを含む「生産用機械」部門や、自動車製造メーカーを含む「乗用車」部門はそれぞれ経済波及効果が低下傾向にあり、「乗用車」部門では大手メーカーの本社や関連工場がある他県と比べても低い状況にあります。
七十七銀行リサーチアンドコンサルティングの田口首席エコノミストも「グローバル企業と取引できる品質・供給力を持つ地元企業の育成が必要」と指摘するなど、企業誘致だけではなく地元産業へのサポートが必要となっています。
村井知事
「自動車にしても、半導体にしてもですね、最初に皆さんに言っても、なかなか乗ってこなかったんですよ。『できない。自動車なんて技術も高くないとダメだし、価格も厳しいし、うちみたいな会社を』と言われたんですけども、その中で何社か一生懸命取り組んできて、今相当受注力が増えてきて、自動車だけではなくて半導体の方にもいくようになった企業も出てきている。トップランナーをしっかり育てて応援をして、その上で全体の底上げをしていくっていうのが、大切なんじゃないかなと。
やる気のある会社を県は全面的に応援する。しかも1社1社ではなくて、ある程度まとまって集まっていただいて、皆同じ条件下で、平等にご支援をする形で底上げしていきたいと思っている。(企業誘致から)15年弱でここまで来ましたんでね、このまま頑張ればかなり波及効果は出てくるというふうに思う」
その上で、かねてより掲げてきた県内総生産10兆円という数字について、新たな目標を語ります。
村井知事
「県庁職員みんな一丸となって頑張って10兆円を達成しました。ただこれが到達点かというと決してそうではなくて、また景気が悪いと落ち込んでしまうのではだめなので、常に10兆、できれば11兆を目指していかなきゃいけない。そのための仕組みとして半導体などの企業は非常に大きな効果をもたらすだろう」
Q数字的には
「11兆円を目標言ってみたいですね。高らかにね。この企業がこうなってこうなると11兆目指せるんだ、ぐらいのことを言って辞めたいですね」
総生産11兆円。その恩恵を県民や県内企業に広く行き渡らせていくことが、「富県宮城」の実現には欠かせませんが、次の舵取り役を担う後任については―。
村井知事
「私が「この人を」ということは、申し上げない。宮城県、東北を発展させていきながら、さらに大きな課題になってくるであろう、人口減少問題だとか、少子化の問題に、しっかりとくさびを打っていけるような、そういう人が現れてほしい」
6期目終了までおよそ3年。山積する課題にどのような答えを出すのか。その手腕に注目が集まります。
村井知事
「全力でこの任期、総仕上げ頑張っていきたいと思います。県民の皆さんが、去年の選挙で『村井が当選してよかったな』と3年後に思ってもらえるようにしたい」
