丼からあふれ出すほど盛られてキラキラ輝いているのは“海の宝石”とも呼ばれるイクラ。
週末でにぎわう東京・銀座にある「いろり家 別邸」の名物料理「船上めし」です。
「よいしょ~!よいしょ~!」との威勢のいい掛け声に合わせて太鼓が打ち鳴らされる中、ホカホカのご飯の上に新鮮なイクラをどっさりとのせていきます。
タイから来たという旅行客も、丼からこぼれ落ちるほど豪快に盛られたイクラのプチプチとした食感を堪能し、思わず笑顔がこぼれます。
店の看板メニューのイクラの丼に次々と注文が入ります。
ところがこの“秋の味覚”イクラに、2026年はある異変が起きていました。
いろり家・石塚啓臣さん:
北海道産のイクラを使用していたが(仕入れ値が)倍になって、もう無理だなって。外国産に切り替えたけど…。
これまで仕入れていた北海道産イクラの仕入れ値が2倍に跳ね上がり、外国産に切り替えたというのです。
札幌市の大手水産卸売業者によりますと、イクラの原料となる生筋子の10月中旬ごろまでの卸値は1kg当たり3万円から4万円弱ほどで、過去最高値だった2025年の2倍以上に高騰しているといいます。
このイクラ高騰の背景にあるのが、サケの不漁。
北海道では9月から「秋サケ漁」が本格化しましたが、2026年の道内のサケの来遊数は364万匹あまりで、記録的な少なさとなった2025年のさらに半分ほどに落ち込むと予測されています。
「イット!」取材班が、東京都内のスーパーで813円(税込み)で販売されていたアメリカ産のイクラを購入し数えてみると、305粒入っていたので1粒は約2.7円。
ところが、北海道産になると価格も跳ね上がり、1375円(税込み)で販売されていた北海道産イクラには、306粒入っていたので1粒は約4.5円となり、アメリカ産の1.6倍の高値です。
秋の味覚・イクラが高い。
その影響は“食欲の秋”に欠かせない大人気イベントにも及んでいました。
新宿高島屋で毎年恒例となっている「大北海道展」。
“食の宝庫”北海道が誇る秋の味覚が勢ぞろいする中、「カニとイクラの寿司。豪華な感じする」と話す、イクラがたっぷりのったお弁当を購入した人がいました。
アワビやホタテ、カニ、そしてウニなど、地元・小樽の店舗と同じ食材を使った海鮮弁当が売りの「おたる蝦夷屋」。
しかし、北海道産にこだわるイクラの入手には苦労が絶えないといいます。
おたる蝦夷屋・山本一彦店主:
(Q.イクラの仕入れ)欲しい量が手に入らない状況まで来ている。結構厳しい状況。イクラの使う量をどうやって調整しようかいつも苦戦している。
一方で、年末年始の日本の食卓に欠かせない食材でもあるイクラ。
毎年、年末の食材を求める人で大にぎわいとなる「上野アメ横商店街」で、年の瀬の価格動向を聞いてみると…。
石山商店・山口昌弘店長:
年の瀬になるとおせち料理とか(いくらを)使うものも増える。サケに携わる商品が全て上がってるので、高い状態が続くんじゃないか。
その中でも比較的安く購入できるチャンスは12月の初旬です。
石山商店・山口昌弘店長:
(イクラは)1~2カ月冷凍保存できるので、12月の頭にまだお買い求めしやすい金額の時に買ってもらって、ご家庭の冷凍室でキープしていただくこともいい。
