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「目標は90歳」スタバ店員は“航空自衛隊の元パイロット”―75歳男性がカフェで働く理由とは?アクティブに働き続けるシニア世代が見つけた『セカンドキャリア』のカタチ<北海道>

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 フラペチーノにミルクラテ。

 札幌市のカフェで笑顔で接客するのは75歳の男性です。

 現役に加えシニア世代も貴重な労働力となっている今、どんな思いで働き続けているのか調べてみました。

 「こんにちは。お席ありました?」(渋谷正勝さん/愛称 ジョージ)

 「ホワイトモカのアイス、トールサイズで。無脂肪ミルクライトシロップで」(利用客)

 「無脂肪ミルクでライトシロップですね。グラスで用意しますね」(ジョージさん)

 コーヒーチェーン・スターバックスコーヒーで利用客のオーダーをさばく渋谷正勝さん75歳。愛称はジョージ。

 札幌中心部の店舗でスタッフとして勤務しています。

 「アーモンドミルクラテのアイスのトール」(利用客)

 「お仕事の途中?」(ジョージさん)

 「さっきバイトが終わったところです」(利用客)

 「178番でお呼びします。お仕事お疲れさまでした」(ジョージさん)

 「私とは年齢がきっと離れていると思うが、会話のキャッチボールができたのがうれしかった」(利用客)

 60代で飛び込んだスターバックスで働き始めて8年。

 同僚は全員はるか年下、50歳以上離れた学生にもなじんでいます。

 「スタバは結構若い人のイメージだったので最初はびっくりした」(ジョージさんの同僚 22歳)

 「ジョージさんだからこそのフランクさが客の心をつかんでいくので、私には到底真似できないと思う。憧れの存在」

 全国の65歳以上の就業者数は約930万人。

 シニア世代は就業者全体の約7人に1人まで増え、欠かせない存在になっています。

 「Do you take away or here?」(ジョージさん)

 「To go」(利用客)

 「Thank you」(ジョージさん)

 外国人の客とも自然にコミュニケーションを取るジョージさん。驚きの経歴がありました。

 「約38年間ずっと戦闘機に乗っていて」

 「この後ろが私が乗っていたF15という一人乗りの飛行機」(いずれも ジョージさん)

 航空自衛隊の元パイロットだったのです。

 約38年間日本の空を守り、55歳で定年退職。

 名札につけている「ジョージ」は、当時のパイロットが持つ愛称・タックネームに由来していました。

 「日本へ爆撃機や偵察機が来ているが、そこから日本の領空を守る仕事だったのでスクランブルで上がって夜中早朝関わらず追い払ったことが思い出」

 退官後、周囲からの勧めもあって今の世界に飛び込んだジョージさん。

 『フラペチーノね。大きさどうしましょう?』(接客中のジョージさん)

 「(Q:かつてスターバックスは使っていた?)いえまったく。フラペチーノって何か(あとから)初めて知った」(ジョージさん)

 舞台は変わっても、航空自衛官時代に培った技術が接客に生きていました。

 「コックピットの中はたくさん計器が並んでいる。高度計速度計敵との距離…。相手の飛行機を見ながら頭の中に入れる。そして次の操縦に繋げることを何年もやっていたので、客を見てあの人はこういうのを欲しているかもしれないとか思いながら、レジでその人を待っている」(ジョージさん)

 「どういうふうに働くのか想像つかなかったが、一緒に働いてみてみんなジョージさんのファンになっていくのを目の当たりにした。人間力がすごいなと思う」(店舗のストアマネージャー)

 接客の技術が認められ、特別な名札を付けているジョージさん。

 もう一つの職場とあわせ週5日は働く日々です。

 なぜ70代を迎えても働き続けるのでしょうか。

 「一番の理由は生活費の確保。比重はやりがいの方が多いなと思うが」(ジョージさん)

 アクティブに動き続けるシニアはほかにも…。

 「1番でお待ちのお客様」

 「ごゆっくりどうぞ」(いずれも さくら平岸 街仲食堂で働くスタッフ)

 暖かい豚汁とおにぎりが自慢で2026年に札幌市豊平区にオープンした、さくら平岸 街仲食堂。

 「(料理の経験は?)家でしかやっていなかった」

 「もう味見ですね」

 「おいしい、OK」(いずれも さくら平岸 街仲食堂で働くスタッフ)

 和気あいあいと働くスタッフは全員60歳以上で、最高齢は84歳。

 13人のシニアに場を提供した理由がありました。

 「まだまだ活躍できる。ただ、日本の社会は年齢だけで区切られがち。まだまだシニアに活躍してもらえる場所を作れたことは我々としては充実感がある」(運営会社はらぺこ 久保亮さん)

 一方、第二のステージに踏み出した理由は様々です。

 「3月までびっちり働いていて、それで何もせず家でぶらぶらするのもどうかと思い」(スタッフ 67歳)

 「普通の会社員だった。ちょっと前に体調を崩して辞めてしまった。復活できて何かしようかと思って」(スタッフ 69歳)

 「(豚汁をすすって)おいしい」(利用客)

 国の調査では、シニアが働き続ける理由の半数以上が「収入が欲しいから」。「体にいい」、「活力になる」と続きます。

 「いま世の中、60代70代は働いている。(働いて)みんなと社会とつながっているのがいいと思う」(スタッフ 67歳)

 「スイートミルクコーヒー、とってもおいしくできました。またお待ちしてます」(ジョージさん)

 舞台はコックピットからレジへ。ジョージさんには最近目標が出来ました。

 「スターバックスそのものを好きになり、『また行ってみたい』、『あそこの店もいいよね』というところに貢献できればいい」

 「こういうすてきな時間があるので少しでも続けたい。目標は90歳」(いずれも ジョージさん)

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