文章を作ったり質問に答えたりする際、いまでは使う人も多いAIですが、さらにロボットなどのカラダを持つ「フィジカルAI」が注目されています。
周囲の状況を自分で判断し歩いたり、物をつかんだり、運んだりと、人に代わる労働力になりうる可能性を秘めています。
人手不足が続く福井で、私たちの仕事をどこまで任せられるのか。22日から始まった北陸最大級の総合技術展示会、北陸技術交流テクノフェアで、その最前線を取材しました。
田島嘉晃アナウンサー:
「人間の声に従ってロボットが動き出しました。 青いボックスをつかみ、持ち上げて反転させ、向こうの机まで運びました」
人の言葉を受け取り、周りの状況に合わせて動く。これが、いま注目される「フィジカルAI」の一つです。
22日から2日間、福井市で行われる北陸技術交流テクノフェアには、過去最多の223社がブースを構えました。今年、フェアの前面に打ち出されているのが「フィジカルAI」です。
GARoboticsのロボットが得意なのは、「運ぶ」仕事。カメラなどで周囲を認識し、人の言葉による指示を受けて、目的地まで自律して移動します。
工場などでは、部品や荷物を運ぶ仕事を人に代わって担うことが想定されています。
GARoboticsの関口眞由美取締役は「我々の声を認識して、動作を行う、作業を行うのは非常に先進的」と話します。
一方、Thinkerロボットが得意なのは「つかむ」ことです。ロボットの手には、モノとの距離をとらえるセンサーがあり、部品との位置関係を確かめながら、つかみにいきます。
Thinkerの十川直樹さんは「工場では自動化が難しい現場が多く、なかなか人間の器用さを代替できてないところがある。 そういったところでの活躍が期待できるロボットハンド」だと説明します。
そして、より人に近い動きを目指すロボットが、アカツキAIテクノロジーズのヒューマノイドと犬型ロボットです。
ヒューマノイドは2本の足でバランスを取り、移動する。目指すのは、運ぶだけではなく、例えば介護や建築の現場など人と同じ空間でさまざまな仕事をこなすことです。
さらに犬型ロボットのような複数の足なら、人が入りにくい場所での点検などへの活用が考えられています。
こうした技術が求められる背景にあるのが慢性的な人手不足です。特に福井は、働き手の確保が難しい地域。最新の数値では、仕事を探す人1人に対して、1.7件を超える求人があり、全国で最も高くなっています。
GARoboticsの関口眞由美取締役は「少子化が進み、地方の過疎化も進んでいるので、多くの工場から問い合わせがある。 導入が進むことは確信を持っている」とします。
人が足りない仕事を、ロボットに任せられないか。自動車メーカーのトヨタなど一部ではすでにフィジカルAIの導入が進んでいます。
働き手の確保が難しい福井でロボットが職場の同僚となる日も、遠い未来の話ではないのかもしれません。
