島根県松江市出身の研究者が開発に取り組んでいる世界初の技術です。
認知症の前段階かどうかを脳波を測定して判定できる新しい技術の体験会が松江市で開かれました。
慶應義塾大学理工学部・満倉靖恵教授:
認知症の心配はありませんでした。
世界初の新技術の開発に取り組んでいるのは、慶應義塾大学理工学部の満倉靖恵教授。
松江市の出身です。
10月22日は地元で、その最新技術の体験会を開きました。
専用のバンドを頭に巻いて約30秒、脳波を測定し、認知症の前段階と言われる「MCI=軽度認知障害」に該当するかどうかを判定します。
体験した人は(68歳):
簡単に出来てすぐ分かるので、敷居が高くない。いいですね。
体験した人は(80歳):
大丈夫でした。年を取ると頭が気になるので良かったです。
満倉教授が開発に取り組んでいる「MCIAnalyzer」と呼ばれる世界初の技術です。
MCIは認知機能の低下を感じる、同世代の人に比べて認知レベルが低いと感じるものの認知症ではなく、日常生活を正常に行える状況を指し、認知症の前段階ともいえる状態です。
満倉教授の新技術の判定精度は医療機関の検査の約90%、MCIの段階で早期に治療すれば、正常な状態に回復することが期待できます。
慶應義塾大学理工学部・満倉靖恵教授:
軽度認知障害は治ります。これで見つけていれば治る。
満倉教授は信号処理技術研究の第一人者で、脳波の微弱な電気信号から人の感情や病気の兆しを推定する技術の開発に長年、取り組んでいます。
これまでにもカメラで表情を撮影するだけで、血圧や心拍数を測定する技術や脳波で感情を可視化する技術などで特許を取得。
「世界初」を多数生み出してきました。
慶應義塾大学理工学部・満倉靖恵教授:
社会貢献したいと思っていて、自分が生まれて育ったところから広げていきたいと思った。
MCIだったらどうしようと(判定を)やらない人もいるが、簡単に測ることによって、MCIは大丈夫なのだと思ってもらいたい。
判定のアプリは2週間前に完成、アメリカ・スタンフォード大学の病院に試験導入されることも決まっていますが、満倉教授はまずはふるさと・松江の福祉施設などで活用を進めたいとしています。
山陰両県にも約6万8000人いると推計される認知症の高齢者。
超高齢化社会に突入した今、山陰生まれの研究者が「認知症にならない」新たな一手を打とうとしています。
