マイページ
客数減のコンビニ 活路は「衣料品」にあり?ファミマは年200億円突破 専門家「成功のカギは“1サイズ・コラボ・機能性”」|FNNプライムオンライン

客数減のコンビニ 活路は「衣料品」にあり?ファミマは年200億円突破 専門家「成功のカギは“1サイズ・コラボ・機能性”」

Google ニュース プリファードソース

コンビニの“客数減”が止まらない。

日本フランチャイズチェーン協会によると、“売上高”は増えているものの、来店客数は15か月連続前年割れと厳しい状況が続いている(既存店ベース)

そんな中、コンビニアパレルが好調だ。

ファミマのアパレルブランド「コンビニエンスウェア」は、2021年の販売開始以来、売り上げを伸ばし、2025年度は約200億円を突破。さらに伸長中という。

ローソンが人気雑貨ブランド「BRUNO」とコラボした手袋
ローソンが人気雑貨ブランド「BRUNO」とコラボした手袋
この記事の画像(4枚)

ローソンも今年の春から、無印良品の衣料品販売を拡大。売り場を棚1本から2本に増やし、品ぞろえも46アイテムから79アイテムに増やした。共同開発にも力を入れている。

セブンイレブンも先月、「アンドエスティ」と組んだ衣料品の販売を始めた。女性客の来店増を目指すとしている。

「コンビニにとってアパレルは大きなチャンスです。ただしコンビニの特性…強みと弱みの両方を踏まえた上で戦略を立てないと大失敗する可能性も多分にあります」

と話すのは、コンビニ勤務時代にアパレルバイヤーも務めた流通アナリストの渡辺広明氏。詳しく聞いた。

“緊急購買”から“日常購買”へ

【流通アナリスト 渡辺広明氏】
もともとコンビニアパレルは“緊急購買品”として、突然の雨や急な出張などで「必要だから買うもの」でした。種類も少なく、シンプルな靴下やハンカチ、下着などが、小さな売り場に置かれていました。

それが、ファミリーマートの靴下が大ヒット。ローソンの『無印良品』もブランド人気に加えて共同開発した商品の評価も高い。つまり、かつての「仕方なく買う」から「デザインや素材が良くて手頃な価格だから買う“日常購買品”」に変わってきたのです。

流通アナリストの渡辺広明氏
流通アナリストの渡辺広明氏

今や「靴下やハンカチはコンビニで買う」時代。売り場面積も増えていますし、実際に売れています。

そもそも“緊急購買品”は24時間いつでも買えるコンビニの強みです。それを「日常的に購入する“日常購買品”」へと変えていくのは、コンビニにとって大きな商機と言えるでしょう。

「1サイズ展開」で“単品・大量生産”

今、若者を中心に、個性を出すために自分だけの洋服を探す傾向が強いようです。

ショッピングモールでいくつものアパレルショップを回っても足りず、ネットショッピングで無数にある中から選ぶ人も多い。それを考えると、豊富なデザインやサイズ展開が必要なアウターは、コンビニの売り場では難しいと思います。

FAMIMA PARK AZABUDAI (渡辺氏撮影)
FAMIMA PARK AZABUDAI (渡辺氏撮影)

コンビニアパレル成功の条件は「年齢・性別を問わず、みんなが買える」「小さい売り場で展開できる」こと。

売り上げの多くがハンカチと靴下と言われることからも分かるように、ポイントの1つが『1サイズ展開』です。ハンカチは1サイズ、靴下も2~3サイズ程で、商品自体も小さいので、小さい売り場でも品数豊富に展開できます。

これに、コンビニ最大の特徴「店舗数の多さ」が加わります。

私がコンビニアパレルのバイヤーをしている時、手袋やネックウォーマーなど防寒衣料を発注していたインドネシアの縫製工場から「渡辺さんのところは1種類でたくさん注文してくれるので効率が良い」と言われました。

少ない種類を大量発注することで価格が下がります。良質なものを安く提供できるのは、店舗数の多いコンビニならではの大きな強みなのです。

「コラボ」で高齢者の“推し活市場”を狙え

すっかり一般化した“推し活”文化。若者だけでなく全世代に定着し、ある調査によると全体の4割以上が推し活をしているそうです。

もともとコンビニはコラボが得意。キャラクターや有名人、テレビ番組、イベントなどのエンタメ系と組むのはまさに得意分野です。

実際に多くのコラボしたアパレル商品が販売されていますし、今後も多種多様なコラボが実現されるでしょう。

コンビニの客層は高齢化が進んでいますが、高齢者の“推し活”も、生きがいや認知症予防につながる新しいライフスタイルとして、急速に広がっています。

高齢者の“推し活”を刺激することで、大きなチャンスが期待できると思います。

独自素材を開発「機能性」を低価格で

もう1つ、コンビニアパレルのカギとなるのが「独自素材の開発」ではないでしょうか。

素材メーカーと組んで新素材を開発し、「コンビニでしか買えない」商品をつくる。

素材として素晴らしいものを、コンビニの強みの“単品・大量生産”して、“低価格”で売る。ユニクロのフリースやエアリズム、ヒートテックが爆発的大ヒットとなったような可能性は十分にあると思います。

最近だとリカバリーウェアがいろいろ出ていますが、室内で着る高価格帯のものが多い。

例えば外で着るリカバリーウェアを、デザインや色はシンプルに、価格帯を抑えて出すとか、いろいろな可能性があると思います。

消えた雑誌棚のスペースで…

この数年で、コンビニから雑誌の棚がなくなりつつあります。その空いたスペースの活用に試行錯誤する中で、コンビニアパレルが注目されています。

今後、コンビニならではの衣料品がどう広がっていくのか。楽しみに期待したいと思います。
(流通アナリスト 渡辺広明氏)

取材: 高知さんさんテレビ

  • 1
  • 2
関連記事
×