老朽化に伴う富山県高岡市の庁舎再整備。10月15日、高岡市議会に諮られることになっていましたが、市側が急きょ、資料の提出を見送りました。その内幕、ライブBBTの独自取材です。
「報道解禁10月15日、公共施設のあり方検討特別委員会」
これは、高岡市が作成した市庁舎整備の資料です。
新築・移転・免震・耐震の整備手法で7つのパターンを挙げ、それぞれ費用や耐用年数、メリット、デメリットが記されています。
この資料は、今月15日、市議会の特別委員会に諮られる予定でしたが、急きょ、市側が提出を見送ったため、公になることはなく、言わば「幻」となったのです。
なぜ、幻となったのか。資料が提出されるはずだった委員会で市側は、こう釈明しました。
*高岡市総務部 山本真弘部長
「資料の修正の指摘、懸念が示され、このままでは委員会で取り扱えない趣旨の発言もあった。そのような状況であれば、承るしかない」
理由は市議会の会派を対象に行われる非公式の事前説明で資料の不備を指摘されたことが発端。
議員が続けて、問い質しました。
*高岡市議会 公共施設のあり方検討特別委員会委員 高岡宏和議員
「この委員会までに(事前説明で指摘した)必要な資料を整えることが難しいと判断して、(市)当局の方から説明延期を申し出た趣旨でよいか」
単に資料が間に合わないだけではないか。その問いはすり替えられ、こんな答えが返ってきました。
*高岡市 竹内延和副市長
「審議にかけられないという委員長の判断をもって提出しなかった」
*高岡市議会 公共施設のあり方検討特別委員会 本田利麻委員長
「市民に今のままの資料でアンケートを取ると混乱が生じるから、この資料では難しいという話はした。(資料の提出を)止めなさい、取り扱わないとは一切、言っていない」
老朽化に伴う高岡市庁舎の再整備。高岡市が明らかにしているスケジュールは、これだけです。
今年度、方向性を固め、来年度、方針を決定する。どのような手順でいつまでに整備するのかそのロードマップ、工程表の全体像は白紙のまま。
この中で今年度の行程として具体的に挙げられているのが来月、実施するという市民アンケートです。
幻となった市庁舎の整備案は市民アンケートに同封する唯一の資料でした。
*高岡市民
「(市庁舎整備に)関心はある、ただ答えを出せというのは難しい」
「もうちょっと具体的にならないと何とも判断できないのでは、かかる金も違う」
「簡単に決められない」
「アンケートをしていい方向に行ったのはあまりない気がする」
市庁舎整備の方向性を固めるための重要な市民アンケート。
市の幹部はBBTの取材に対し「唯一の判断材料となる資料の不備を修正できないまま議会の公式な場で追及されては来月の実施が市側の不手際で危うくなる。それが、資料の提出を見送った根本的な理由」と認めました。
その上で、来月実施の市民アンケートがすでに業者に発注済みであること、そして、不備を指摘された資料の見直しを進めていることを明らかにしました。
*高岡市議会 曽田康司議長
「前回の特別委員会が紛糾した、議論の矛先が違う。すごく残念」
市議会は19日、各会派の代表者を臨時招集し、一連の対応を協議しました。
来月11日に予定されていた次の特別委員会を来月2日に前倒しし、市側からの資料の提出を待つ考えです。
*高岡市議会 曽田康司議長
「我々(議会)はいつでもどうぞ、なかなかそれが(市側に)伝わらない、持ってきてもらえない、歯がゆい思い」
*地方政治に詳しい拓殖大学政経学部 河村和徳教授
「一旦、引っ込めたということは、課題を市側も認めたことは事実。(市側は議会側から)むしろやれと言われたと受け取って、市側も議会側も拙速は避けた方がいい」
