お笑いコンビ「シャンプーハット」の恋さん(50)が中咽頭がんであることを公表した。
咽頭がんとは何か、どのような人がかかりやすいのか、そして自分で気づくことができるのか、近畿大学病院の耳鼻咽喉科・頭頸部外科部門の専門医、安松隆治医師に解説をしてもらった。
■中咽頭がんとは何か 発症しやすい人の特徴
中咽頭がんは、咽頭の中間部分にできるがんだ。
発症しやすい人の特徴として、飲酒・喫煙習慣のある人が挙げられ、中でも男性が圧倒的に多いとされている。
年代としては60代以降で増加する傾向があるが、近年はHPV(ヒトパピローマウイルス)を原因とするケースで50代にも増えているという。
安松医師:HPVとはヒトパピローマウイルスの略で、200種類以上が存在すると言われています。大きく分けて、例えば手とかにイボができる、これもHPVが原因なんですけれども、その中で一部“高リスク型”のHPVというのがあって、これが女性の子宮頸がん、男性の中咽頭がんのリスクファクターと考えられている。

■初期は症状がほとんどない “2週間”が一つの目安
中咽頭がんの厄介な点は、初期段階ではほとんど症状が現れないことだ。
兆候としては、飲み込む際のひっかかりや、浸みるような違和感が挙げられるが、これらは風邪のときにも感じられる症状と似ているため、見過ごしやすいという問題がある。
風邪の喉の違和感との違いについて、安松医師はこう答えた。
安松医師:風邪であれば通常、2週間もすれば症状が改善したりとか、良くなる傾向がある。がんの兆候がある方というのは改善しない、むしろ少しずつひどくなっていく。大体“2週間”以上続く場合というのは、ちょっと注意が必要。

■内視鏡検査でわかることも ただし早期発見は難しい
中咽頭がんは内視鏡検査によって発見できる場合もある。ただし、耳鼻科で使用するカメラによる検査が必要であり、一般的な健康診断や人間ドックのメニューには通常含まれていない。
安松医師は「早期の場合、特にHPV関連がんは、分かりにくいがんの一つではある」と述べたうえで、一方で希望となる状況も紹介した。
安松医師:胃カメラも当然口から入るので、昨今では、消化管内視鏡の先生が、そのあたりの意識も増えてまして、割とここ(咽頭を)通るときに見てれる先生も中にはいる。

■セルフチェックのポイント 「アゴの下のしこり・押しても痛くない」
症状が出にくい中咽頭がんにおいて、自分で気づくきっかけとなりやすいのが、首のしこりだ。
シャンプーハットの恋さん自身も、首のしこりによって異変に気付いたという。
特にHPV関連の中咽頭がんでは、転移によって首のしこりが見つかるケースが多いとされている。
その位置については、アゴの下から耳の下にかけてのあたりが典型的だ。
安松医師:大体、サイズ感で言うと1.5センチから2センチぐらいで、割と球形でくりっしているイメージ。触って『なんかありそう』とかいうレベルじゃなくて、『もう明らかにおかしい』という感じで来られることが多い。あとは痛みがないというのが特徴です。

風邪による扁桃腺の腫れでは、押すと痛みを感じることが多いが、がんの転移によるしこりは「痛みがない点」が重要な違いだ。
安松医師:がんとかの転移の場合は、むしろ痛みがない。
セルフチェックのポイントをまとめると、次の通りです。
・アゴの下(耳の下にかけてのあたり)にしこりがないか確認する
・しこりがある場合、押しても痛みがないかどうかを確認する
・喉の違和感(飲み込むときのひっかかり・染みる感覚)が2週間以上続く場合は注意する
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2026年10月16日放送)


