秋の夜長、よく眠れていますか?福井県民の睡眠習慣を取材すると、面白い睡眠事情が見えてきました。睡眠ゲームアプリ「Pokemon Sleep」が全国約4万3000人を対象に行った調査によりますと、福井県民の平均睡眠時間は7時間26分34秒で全国で2番目に長く眠っているという結果でした。ところが、寝つくまでにかかる時間は20分46秒と長く、全国では38位目。睡眠時間は確保できていても、寝つきは悪いという傾向が明らかになりました。
武田祐季アナウンサー:
「たっぷり寝ているはずなのに睡眠の質が良くないという福井県民。みなさんのリアルな睡眠事情を聞いてみます!」
福井県民は―
「結構、寝てるなぁ」
「娯楽が少ないから」
「次の日の授業や部活に集中するためにたくさん寝ている」
「ストレスが溜まっていたり疲れすぎていると逆に寝れないこともある」
県民も納得の調査結果のようですが、では、なぜ福井県民は睡眠時間が長いのに寝つきが悪いのでしょうか?
福井の住環境を研究している福井大学の粟原知子准教授は、要因の一つとして、福井の就寝形態が影響しているのではないかと指摘します。
「日本の家屋は夏の蒸し暑さ対策のために風通しをよくする構造になっている。すき間風が多く入るので、冬は家の中が寒い特徴がある。家族で一緒の寝室で寝て暖を取る習慣は、寒い福井では強く残っている」
雪国の福井では一緒の寝室で寝る家庭が多いからこそ、寝る直前まで家族で会話をし、寝付くまでの時間が長くなっているのかもしれません。
さらに、共働き率が61.2%と全国1位という福井ならではの特徴も関係しているといいます。
「共働き家庭が多いので、家事・育児時間も全国的に高く、帰って来てからも家で忙しくしている。寝床に入ってからコミュニケーションをとるという傾向が強いのかもしれない」(粟原准教授)
実際に、ポケモンスリープの調査でも、1人で寝る人の割合は全国46位、寝床で会話をする人の割合は全国2位と「家族みんなで寝て、寝室で多くの会話をする」という福井県民の特徴を裏付ける結果が出ています。
では、寝室でどんな時間を過ごしているのでしょうか?
福井県民は―
「子供を真ん中にして川の字で。 本を読み聞かせしながら」
「きょうの学校の話や、家族団らんを楽しんでいる」
「親とベッドの上ではしゃいでました」
「寝かしつけてから旦那としゃべっていつの間にか寝てるみたいな…」
寝室が家族の大切なコミュニケーションの場になっているようです。
「三世代同居だと特に、夫婦2人の時間は日中少なくなる。寝床で、抱えるストレスをそういう時間に発散している可能性はある」(粟原准教授)
一見すると、福井県民は眠りの質が悪いと思われがちな今回の調査。しかし、その原因を調べてみると、三世代同居や共働き率の高い県民にとって、寝床は眠るだけでなく大切な人との絆を深める場所だったのでした。
実は、親の働き方によって、子供の寝方にも違いが見られます。2018年に発表された研究によると、小学5、6年生の子供が母親とほぼ毎日一緒に寝る割合は、専業主婦の家庭で60%、フルタイム勤務では37%でした。
一方、父親と一緒に寝る割合は、専業主婦の家庭で28%、フルタイム勤務では43%と逆の傾向が見られました。
共働き家庭では、父親が寝かしつけを分担している可能性が指摘されています。
実は、福井県は家族の暮らし方にも特徴があります。2020年の国勢調査によると、共働き率は61.2%で全国1位。三世代で同居する世帯の割合も11.5%と全国2位です。
こうした福井ならではの家族の暮らしが、寝室での過ごし方にも関係しているのでしょうか。
