サッカーJ3の長野パルセイロと松本山雅が10月18日、今シーズン初の直接対決に臨みます。この長野のチーム同士の対決は、長年「信州ダービー」と呼ばれ親しまれてきましたが、今シーズン、パルセイロはホーム戦に限り「NAGANO DERBY(ナガノダービー)」と呼ぶと発表しました。この呼び方の変更について両チームの選手やサポーターは、どう受け止めているのでしょうか。
■OBも激論「ダービー論争」
AC長野パルセイロ PR担当・勝又慶典さん:
「NAGANO DERBY 直前」
山雅サポーター:
「ブーーー!」
AC長野パルセイロ PR担当・勝又慶典さん:
「OB選手によるトークショーを開催したいと思います」
10月15日夜、両チームのOBによるトークショーが開かれ、「ダービー」論争が繰り広げられました。
AC長野パルセイロ PR担当・勝又慶典さん:
「わかってほしいのはクラブの覚悟であり、もう一歩新しい歴史をつくりたい、踏み出したいという覚悟であるので、ここは皆さん理解していただきたい」
松本山雅FC プロモーション担当・片山真人さん:
「びっくりしましたね、最初に聞いたときは。え、何言ってるのかなと思って。長野の皆さんもいらっしゃるので、批判も承知で言うと、長野(市)に2クラブないやん、信州には2クラブある。ボアルースとかとやるんですか?と」
■発端はパルセイロの突然の発表
今回の発端となったのは、9月17日に、パルセイロが突然発表した文書でした。
(発表文書)
「AC長野パルセイロは、本シーズンより、松本山雅FCとの対戦を『NAGANO DERBY』と、呼称することとなりました」
パルセイロのホーム戦に限り、呼び方を「NAGANO DERBY」に変えるという内容で、その理由については―。
(発表文書)
「『信州』という共通の名ではなく、私たちが背負う『NAGANO』の名で戦うこと。それはこのまちに生まれ、このまちに育てられた、クラブとしての覚悟です。それは否定し合うことではなく、それぞれが自らの地域に誇りを持つ証だと考えます」
■20年続く「信州ダービー」の歴史
長野パルセイロと松本山雅の試合は、長く「信州ダービー」と呼ばれ、ほかの試合以上に選手、サポーターともに気合が入る対戦です。
J3での対戦が始まった2022年以降は、リーグ戦と天皇杯合わせて15回の対戦があり、パルセイロが6勝、山雅が5勝、引き分けが4回と、互いに譲らぬ戦いが続いています。
そして『信州ダービー』という呼び方は、遅くとも2007年ごろには始まっていたとみられ、すでに20年近く経ちます。
松本山雅FC プロモーション担当・片山真人さん:
「お互いのサポーターが自然と呼び合って、あがってきたのが信州ダービーだったので、山雅が決めたとか、どっちが決めたとかなかったから、そこをいじる!?と思ったんですけど、一つのバチバチさせるための要素としてはおもしろい」
AC長野パルセイロ PR担当・勝又慶典さん:
「もちろん賛否があるのもわかっていますし、歴史的に信州ダービーという名が皆さんの中ですごく根強いというのもわかっているけど、ここからクラブがもう一歩踏み出したい、その覚悟っていうことだけわかっていただきたい」
AC長野パルセイロ U-15コーチ・宇野沢祐次さん:
「バチバチとした試合で、初のNAGANO DERBY。パルセイロが、勝ちましょう」
松本山雅FC 育成部長・鐡戸裕史さん:
「今週末のダービーは、山雅が絶対勝つ」
聞いていた両チームのサポーターは―。
パルセイロサポーター歴15年以上:
「長野でやるんだったら、NAGANO DERBYがうれしい。信州、信州って言いすぎなので、そこはちょっとすっきりしている」
山雅サポーター歴12年:
「私たちは信州ダービーなので、信州ダービーで勝つ、それだけです」
山雅サポーター歴10年以上:
「正直、どうでもいいかなと。絶対に負けてはいけないのには変わりがないので」
■初のダービー パルは3連勝目指す
今シーズン初の「ダービー」は10月18日、長野市で行われます。
長野パルセイロは、今シーズン10戦を終えて、4勝4敗2引き分けで「11位」。
直近のダービーは2連勝しており、3連勝を目指します。
AC長野パルセイロ キャプテン・附木雄也選手:
「しっかり勝ちに来たという姿勢を、みんなで示せるように」
AC長野パルセイロ・小林伸二監督:
「ホームで戦えるという意味では、やっぱり後押ししてもらえるので、すごく楽しみ。勝って、順位も上げたいし、みんなで喜びたい。みんなで肩を組んで歌いたい」
■山雅「長野をたたき、波に乗りたい」
松本山雅は、今シーズン2勝3敗5引き分けで「13位」。前節はリーグ首位の鹿児島を破り、勢いに乗りたいところです。
松本山雅FC(塩尻市出身)・樋口大輝選手:
「チームの雰囲気はもちろんいいですし、長野をたたいて、波に乗っていければなと、思っている」
松本山雅FC・石崎信弘監督:
「なんとしてでも勝たなければいけない。そういう強い気持ちをもって、試合に臨みたい」
■選手・監督の「本音」は
ダービーの呼び方について、両チームの選手や監督にも聞いてみると―。
AC長野パルセイロ キャプテン・附木雄也選手:
「明言するの難しいですけど、僕らはその(名称変更の)意図をちゃんとくみ取って、プレーするだけだと思う」
AC長野パルセイロ・小林伸二監督:
「長野の人はいいんですけど、松本の人はどう思うか、というところはあるのでなんとも言えない。われわれはサッカー選手なので、サッカーをしっかり、今やっていることをぶつける」
松本山雅FC(塩尻市出身)・樋口大輝選手:
「シンプルに、なんでNAGANO DERBYなんだろうというのは個人的には思っているし、こっちサイドはみんな思っているんじゃないかなと。勝ってこっち側サイドは、信州ダービーだぞ、というところを見せつけるために、いい準備をして、しっかり勝って終われればなと」
■「呼び名より勝敗」譲れない一戦
練習を見に来たサポーターは―。
パルセイロサポーター歴13年:
「そこは特になんでもいいんですけど、とにかく負けたくないので、呼び方よりも勝敗なので、頑張ってほしいです」
山雅サポーター歴11年:
「(山雅もパルセイロも)同じ信州なのでナガノの必要はない、信州でいいと思う。負けは絶対に許せないので、信州のプライドにかけて圧倒してほしい」
今シーズン初の「ダービー」は10月18日、長野市で午後3時キックオフです。
