気象庁は16日午後0時40分に緊急地震速報を発表しましたが、実際には強い揺れは観測されませんでした。
気象庁は発表を取り消しましたが、ネットには混乱が広がりました。
午後0時40分過ぎの東京・稲城市にあるアミューズメントパーク「ポケパーク カントー」では、来園者がしゃがみ込み、スマートフォンを確認している様子がみられ、「ただいま緊急地震速報について情報を集めています。再開までしばらくお待ちください」という放送もされていました。
係員が立っていた人にしゃがむよう促し、建物から離れるよう呼びかけていました。
気象庁は、午後0時40分に千島列島を震源地としたマグニチュード9.9と推定される巨大な地震が起きたとして、北海道から東海にかけて広い範囲で緊急地震速報を発表し、8分後に取り消しました。
午後2時から行われた気象庁の会見では、地震火山部 地震津波監視課長の海老田綾貴さんは「このたびは大変申し訳ございませんでした。緊急地震速報の処理において、震源を千島列島に決定し、マグニチュード9.9と過大に推定したことによるものです。過大となった原因につきましては、現在調査中でございます」と述べました。
気象庁によりますと、午後0時38分ごろにカムチャツカ半島付近で発生した推定マグニチュード6.9の地震を、誤って過大に推定したことによるものだということです。
昼時に突然鳴り響いた緊急地震速報。
その後、取り消されるまで、各地では混乱が相次いで起きていました。
東京都内では緊急地震速報が鳴った直後、立ち止まりスマホを確認する様子や辺りをきょろきょろと見渡す人たちが見られました。
街の人からは「市役所で1人でランチしていた。周りの人の携帯が鳴っていて、私のは鳴らなかったが、テレビもついていて、その速報がすぐ見られた。どこで地震が起きたのかというのと、すぐに来るのかというのが不安だった」「電車が止まったらどうしよう、帰れないな…と」「(子どもを)解き放っていたので、大丈夫かなとすぐに抱っこした」などといった声が聞かれました。
列島各地に設置されている情報カメラで北海道・根室市を見ても、地震で揺れる様子はなく海も穏やかな様子でした。
緊急地震速報のアラームが鳴ったにもかかわらず、対象地域で巨大地震は起きず、大きな混乱が発生しました。
緊急地震速報が流れるテレビを食い入るように見ていたのは、静岡県庁の職員です。
電話対応に追われる様子が見られました。
さらに、再び緊急地震速報が鳴りましたが、先ほどの緊急地震速報を取り消すという内容でした。
台風25号による大雨被害の爪痕が残る千葉県では、取材中に緊急地震速報が鳴りました。
「東京ドイツ村」では、運行を再開したジェットコースターの取材として、来園者に話を聞いているタイミングで緊急地震速報が鳴りました。
東京ドイツ村がある千葉・袖ケ浦市は揺れる様子もありませんでした。
来園者の中には「これ(誤報)がずっとあると、鳴っても『誤報なんじゃない?』と信用されなくて、結局(通知の)意味をなさなくなってしまうという心配がある」と話す人もいました。
富山市内にある富山テレビの報道センターでは、緊急地震速報が鳴ると同時にスタッフがモニターなどを確認するなど騒然とする様子がみられました。
宮城・気仙沼市の様子も地震の揺れはなく、穏やかでした。
緊急地震速報が発表されたことにより、東日本大震災を経験した人たちからは「地震速報が流れた時は、車を止めて高台に避難しようかなと。(Q.15年前の東日本大震災もあったが?)ちょっと思い浮かんだ。ちょっと怖かった」といった声が聞かれました。
午後0時40分過ぎの東京ディズニーランドでは、緊急地震速報が鳴り多くの来園者が座り込んでいました。
ディズニーランドの来園者:
昼のパレードが始まるので2時間前くらいから待機していた。あと10分で始まるという時に1回目の緊急地震速報が鳴って、みんなのスマホから一斉に鳴って不穏な空気に。本当にニュースの通りきてたら大惨事になっていたので、本当に取り消しで良かった。
午後2時に気象庁が行った会見で、記者が質問したのはサイバー攻撃の可能性についてでした。
地震火山部 地震津波監視課長・海老田綾貴さん:
私が聞いているところでは一切、システムにアタックとなったサイバー攻撃があったという情報は得ておりません。(Q.サイバー攻撃があったという情報)サイバー攻撃はないです。(Q.どういう理由で)システム担当から聞いておりますので、詳細の方は私の方からは詳しく申し上げられません。(Q.システム担当の方も説明難しい)今原因を調べているところですので、その一報だけを私情報もらってきておりますので、心配ないということでした。
気象庁は当該の時間帯に外部からのアクセスがないことを確認したとしたうえで、サイバー攻撃を受けた可能性はないとしています。
また、気象庁が過大推定したマグニチュード9.9の地震とは、1900年以降最大のチリ地震や東日本大震災よりも規模が大きいものです。
各地で大きな混乱が起きましたが、誤報だったことが分かりました。
JR東海によりますと、東海道新幹線は緊急地震速報が発表された影響で、地震防災システムが作動し、新横浜駅から豊橋駅間の上下線で一時運転を見合わせました。
午後1時ごろに運転を再開しましたが、この影響で午後4時50分現在も一部の列車に遅れが発生しているということです。
また、午後1時ごろにヤフーで検索ししてみると、「現在つながりにくい状況になっています」と出ていました。
運営している「LINEヤフー」は、午後0時40分に発表された緊急地震速報を受けて、アクセスが集中したためとしていましたが、午後3時ごろ復旧したとのことです。
マグニチュード9.9という緊急地震速報の誤報。
気象庁は過大に推定した原因を調べています。
