もし、富士山の北東側で火砕流が発生した場合、山梨県富士吉田市の市街地近くまで及び、その距離は山頂から約12キロに到達する可能性があるという。
富士山噴火は現代社会がいまだ経験したことがない未知の災害。その予測不能な噴火に立ち向かう観測の最前線が気象庁にある。
気象庁にある噴火観測の最前線
それは、部外者立ち入り禁止の「地震火山オペレーションルーム」。地震火山部火山観測・警報センターの近澤心火山機動観測班長は「今後噴火活動に至る恐れがある、そういう活動が懸念されるような火山について51選定して、24時間体制で監視をする場所です」と解説する。

この部屋では多くのモニターが並び、火山に関するさまざまなデータや映像を集約している。
近澤火山機動観測班長は「観測機器を用いることで、噴火に至る可能性があるような変化があれば、それを事前に捉えて見逃さないように監視を続けている」と話す。
富士山の異変を24時間監視する観測地点の配置図には、富士山を囲むように47カ所の観測地点を設置している。富士山を取り巻く監視装置で、噴火の兆候は数週間から1カ月前には発見できるという。

吉村主幹研究員は「富士山は必ず噴火する。それがこの1週間後なのか、1カ月後なのか、1年後なのか、10年、100年後なのかは分からない」と述べた。
富士山科学研究所には「富士山研まつり2026」として、火山観測のドローンを間近で見たり、火山から噴き出した石に触れたりし、富士山で起こりうる災害を学べるイベントを開催していた。
吉村主幹研究員は「火山からの距離によって自分たちが遭う災害が変わってきます。火山のことを理解することが一番の防災対策。イベントを通して理解して、富士山のこと、石のこと、理解してもらうのが重要です」と語る。
いつ起きるかわからないからこそ、事前に知ることが防災につながっていく。

