火山灰が東京に到着してから約1時間、富士山から100キロ離れた新宿では、空が薄暗くなり、降灰がはじまる。鉄道は約0.5ミリの火山灰で運行停止。多数の帰宅困難者が発生する恐れもある。

さらに火山灰は3ミリ積もり雨が降ると、停電やスマホなどの通信障害が発生。
火山灰の東京到達から24時間後には、内閣府によると新宿の降灰が3センチ以上の厚さになると分析している。
雨が降ると多くの車が走行不能になり、物流だけでなく、停電や配管の詰まりなどで水道や下水道にも影響が広がる。
さらに生活物資の入手も困難に。そして火山灰到達から2週間、家庭の備蓄も底をつき始め、支援物資もなかなか届かない状況に。通勤通学はもちろん、生活インフラ、さらに食料の確保にまで大きな支障が出る恐れがある。
一方、木造家屋では屋根に火山灰が30センチ以上積もった状態で水を含んで重くなると、倒壊する恐れがある。
3つ目の脅威「火砕流」
火山灰が首都圏にも甚大な被害をもたらす一方で、富士山周辺で考えられる3つ目の脅威が「火砕流」だ。
1991年に起きた雲仙・普賢岳の噴火で被害を拡大させたのが火砕流。噴火により噴煙や溶岩の塊が崩れ落ち、高温の火山灰や砕けた岩などが一体となって猛スピードで斜面を流れ落ちる。
雲仙・普賢岳の火口にも少しずつ流れ出た溶岩が冷え固まり、巨大な溶岩ドームが出現していた。溶岩ドームの割れ目から赤いマグマが見え、やがて巨大化した溶岩ドームが少しずつ崩れ始める。
火砕流の速度は時速100キロを超え、温度は700度に達することも。巻き込まれれば一瞬にしてすべてを焼き尽くすといわれている。この噴火では、噴火取材をしていた報道関係者を含む43人が犠牲となった。

