簗和生農水大臣は14日夜、総理官邸で高市総理大臣と面会後、記者団に対して、農水大臣を辞任する意向を表明しました。
ジャーナリストの鈴木哲夫氏は、「チーム高市の危機管理が機能していない」と指摘。
また、簗大臣の一連の問題について「本質は“道路予算カット発言”そのものにある」とし、「選挙で応援してくれたから予算をつける・削るというのは、政治家として“財政民主主義”を完全に否定している」と批判しました。
■ 「有権者をバスで無料送迎」問題で答弁が崩れる
問題の発端は、ことし2月の衆院選挙で自身を支持しなかった市長がいる自治体について、簗大臣が「道路予算をカットした」と発言したことでした。
その後、過去2回の衆院選挙において、簗陣営が出陣式に参加する有権者をバスで無料送迎していたことが、公職選挙法が禁じる「買収」に当たるのではないかと指摘されました。
簗大臣は13日の国会答弁で、栃木県の選挙管理委員会に確認し「問題ない」との回答を得ていたと説明。
ところが民主改革の会の山岡達丸議員が選管に確認したところ、「そのような問い合わせがあった記録は残っていない」と否定したといいます。
14日の答弁で簗大臣は、「バスの費用を収支報告書にどう記載するかを聞いた可能性がある」と、違法性の有無ではなく記載方法を尋ねたにすぎないという趣旨の回答に後退しました。
ジャーナリストの鈴木哲夫氏は、「簗大臣は、“問い合わせてちゃんとやったんです”と言った。ところが選管は、“そんな問い合わせの記録はない”と。ある意味、嘘をついたような答弁になったわけですよね」と厳しく批判しました。
■ 問われる「チーム高市」の危機管理体制
その後も様々な疑惑が相次いだ簗大臣。永田町では、進退の判断が遅れたことについて、問題視されています。
関西テレビの犬伏凜太郎記者によると、13日の答弁の後に与党議員を取材した際、「総理はお怒りモードだ」「総理は完全に態度を変えた。簗大臣はもう無理だね」という声が相次いだといいます。
ある与党議員は「簗大臣の進退は予算委員会前に判断したほうがいい」と話していましたが、進退の判断をしないまま、予算委員会に入りました。
また、ある閣僚経験者は「なんでここまで引っ張るのか理解ができない。簗が農水大臣でなきゃいけない理由なんてない」と厳しい声があがっていました。
このことについて、鈴木氏は「チーム高市の危機管理が機能していない」と指摘。
鈴木氏によると、小泉純一郎政権では飯島秘書官が徹底した身体検査を行い、安倍政権では菅官房長官がスキャンダル発生と同時に即断で対応する危機管理体制が機能していたといいます。
【鈴木哲夫氏】「チーム高市は、身体検査を本当にやっていたのか。(今回の問題が)起きたときに高市さんに『これ切ったほうがいいですよ』と助言をするような危機管理チームとしての体制ができていない。だから、このようにずるずるいってしまう」
■ 本質は「財政民主主義の否定」にある
また鈴木氏は、一連の問題の本質は「道路予算カット発言」そのものにあると強調します。
【鈴木哲夫氏】「『財政民主主義』という言葉があります。財政というのは、国会議員が公の場でしっかり議論して、なぜここに予算をつける理由があるのか、削るのであればなぜ予算を削る理由があるのか、しっかり議論をして予算を作っていく。
財源は国民の税金です。それを、選挙で応援してくれたから(予算を)つける、応援しなかったから(予算を)削るというのは、政治家として、財政民主主義を完全に否定している」
(関西テレビ「newsランナー」2026年10月14日放送)
