家計の味方、モヤシ。
しかし今、その安さを支える生産現場がピンチを迎えています。
北海道を代表する郷土料理、ジンギスカン。
アツアツの鉄板の上で存在をアピールしているのは、てんこ盛りのモヤシです。
しかし、店のマネージャーからは「今後、仕入れに不安はありますね」といった声が。
山盛りモヤシが特徴的な二郎系ラーメン店も、かつてない異変に見舞われています。
「モヤシの納品が来なくなりました」「本日“ヤサイマシマシ”できません」など、SNS上で相次ぐ、モヤシの仕入れを巡る店からの悲鳴。
物価の優等生が大ピンチに直面しています。
その背景にあるとみられているのが、業界トップクラスの生産量を誇っていた企業「サイキ食品」の事業停止です。
関東近郊にモヤシを卸していた業者ですが、現在は営業を停止しており、建物の前には黄色いテープが張り巡らされています。
「もやし生産者協会」によりますと、全国のモヤシ生産者数は2009年の235から、2026年度の初めには86にまで減少。
業界では廃業や倒産が相次いでいるというのです。
番組が取材した生産業者の話では、モヤシ作りは他社との差別化がしづらく、価格勝負になりやすいため、原材料や燃料などのコスト上昇が続いていても価格に反映させるのが難しいのだといいます。
モヤシたっぷりのラーメンが次々と提供される、東京都内の二郎系ラーメン店「豚ノヴァ-零- 神田水道橋店」。
この店では、1日に20kg以上のモヤシを使用。
今のところ仕入れ自体に影響はないといいますが、値は上がっているといいます。
豚ノヴァ-零- 神田水道橋店・並木遼馬さん:
2kgで1袋300円くらいだったのが、去年と比べて70円ぐらいは値上がりしている。
モヤシの高騰に耐えつつも、今後の供給の行方に不安を募らせています。
豚ノヴァ-零- 神田水道橋店・並木遼馬さん:
基本的にうちのメニュー全部に(モヤシを)使っているので、(仕入れができなくなると)営業できなくなる。最低限そろえられる状況はキープしていきたい。
さらに、14日取材したのは、ランチタイムでにぎわうジンギスカン店「大衆ジンギスカン酒場ラムちゃん 御徒町店」です。
ラム肉のおいしさを引き立てるモヤシは、ジンギスカンに欠かせない存在。
大衆ジンギスカン酒場 ラムちゃん 御徒町店・糸原十哉マネージャー:
ジンギスカン=モヤシ。1日30kgほど使用している。今後、仕入れに影響があるかもしれないという不安はあります。
しかし、もしモヤシの仕入れができなくなった場合、他の野菜で何とか代用できるといいますが、食べる側は「ちょっと物足りなく思ってしまう、なくなると」「ジンギスカンはモヤシがないと何を食べていいか分からない」と漏らします。
さらに、普段使いをする女性からは「結構モヤシは料理のかさ増し、鍋に入れて使うから、影響は大きい。なくなってほしくない」といった声も聞かれました。
多くの食卓にも影響が及びかねない“モヤシショック”。
その広がりが最小限にとどまることを願うばかりです。
