酒税法改正は、主要メーカーはもちろん、近年人気が高まっている「クラフトビール」を手掛ける醸造家にとっても影響が大きい。今回の法改正で何がどう影響するのか、米沢市の醸造所を取材した。
米沢市のクラフトビール醸造所「米沢ジャックスブルワリー」。
定番商品や季節のフルーツなどを使ったクラフトビール、計15種類を作っている。
各商品は麦芽の比率が異なり、これまでは分類上「ビール」と「発泡酒」それぞれの酒税を納めてきた。
(米沢ジャックスブルワリー・槙山秀都代表)
「麦芽の使用率で税金が変わっている。それが一本化されることによって、醸造所の得意なビールの税金が上がるのか下がるのか。各醸造所で変わってくる」
「ビール」の税金は下がり「発泡酒」などは上がる今回の法改正により、この醸造所にとっては全体で見れば納める税が下がると見込んでいる。
そこで気になるのは販売価格だが、ビールの「税率が下がる」となっても、製造に係わるコストが増えている影響で価格を引き下げにくいという実情もある。
(米沢ジャックスブルワリー・槙山秀都代表)
「原価的にはここ数年すごい勢いで上がっている。麦芽・ホップ・酵母…この辺は上がっているし、ガスや水道も全部上がっている。その中でもずっと価格据え置きでやってきた。今回も据え置きにしたい」
製造量や使っている原材料など、醸造所ごとに事情は異なりその影響もさまざま。
そんな醸造家に共通する思いは、今回の酒税法改正で一般の消費者が「ビール業界そのものに注目してくれれば」という期待感。
(米沢ジャックスブルワリー・槙山秀都代表)
「山形県もクラフトビール醸造所が8社・9社とどんどん増えてきている。酒税改正でビールというものにフォーカスが当たれば、クラフトビールを飲んでみようという人が増えてくれれば、それはそれでいいのかな」
これまでも酒税をめぐっては、国税当局とメーカー側との間でいろいろな攻防があったわけだが、「発泡酒」「第3のビール」を好んできた愛飲家にとっては負担増になりそうで、さまざまな側面がありそう。
いずれ国庫に納められる酒税という税金が、私たちの生活によりよい形で活用されるよう、愛飲家ならずとも願うばかり。
