人吉球磨地域を走るくま川鉄道が20日、豪雨から6年2カ月ぶりに全線で運行を再開しました。
一番列車には多くの鉄道ファンが集まり、全線再開を記念して走った特別列車は、行く先々で多くの人に出迎えられました。
20日、まだ陽も昇らない時間、くま川鉄道のホームには、カメラを持った多くの人の姿がありました。
【鉄道ファン】
「東京から来ました。くま川鉄道全線再開ということで、ぜひ来ようと」
午前5時50分、多くの鉄道ファンを乗せた全線再開の一番列車が人吉温泉駅から湯前駅に向けて出発しました。
『くま鉄』の愛称で親しまれるくま川鉄道は、2020年7月の豪雨で球磨川が氾濫し、列車『田園シンフォニー』が浸水。線路や橋が流されるなど、甚大な被害に遭いました。
2021年11月に一部区間で運転を再開し、残った人吉温泉駅と肥後西村駅の間も、流された球磨川第四橋梁の工事が完了したことから、20日に全線24.8キロで運行を再開しました。
記念式典には、木村知事や人吉球磨地域の10市町村のトップなどが参加。
そして、関係者が特別列車に乗り込むと、人吉市内の小学生たちの掛け声に合わせて、列車はゆっくりと、そして力強く、進み出しました。
向かう駅の先々では、地域の人たちがホームで列車を出迎えます。
また、沿線では、多くの人たちが列車に向かって力強く手を振り、その姿は球磨川の中にも。
そして、人吉温泉駅を出発した特別列車が、終点・湯前駅に着くと、待っていた子どもたちが「おかえり」と声をかけてくれました。
【園児たち】
「おかえり」
【湯前町民】
「子どものころ、3年間、乗って(高校に)通ったので、(列車が)入ってきたときには目がうるうるした」
【湯前町民】
「(くま川鉄道に乗って)公園とか散歩に行ったりする」
【第三セクター鉄道等協議会 西尾 浩一 会長】
「手作りの横断幕に『おかえり』とか『待ってた』とか、本当にびっくりしたし、それだけ愛されていると感じた」
【木村知事】
「本当にすごい、人吉球磨地域の熱量を感じた。(くま川鉄道の)全線再開を次の肥薩線の『川線』の全線再開は決まっているので、未確定な『山線』も含めて、人吉から八代や新八代、そして宮崎、鹿児島へとつながっていけるよう頑張りたい」
あの日、失った『日常』が人吉球磨の田園風景に戻ってきました。地域の熱意が一つ実を結び、次の創造的復興につながる原動力となっています。
