今回の熊本地震は『肥後花茣蓙』作りにも影響を与えています。
宇城市松橋町にある障がい者支援施設は、現在、被害を免れた材料で製作を続けています。
日本一のイグサ生産量を誇る熊本県。このイグサを織ってつくるのが『肥後花茣蓙』。熊本県の伝統的工芸品の指定を受けています。
13年前に取材した肥後花茣蓙作りの様子です。作るのは宇城市松橋町にある障がい者支援施設『清香園』を利用する人たちです。
当時、施設長を務めていた山内 泰人さんが入所している人たちの自立訓練の一つとして始めたもので、1981年に県の伝統的工芸品に指定されました。
【当時の施設長 山内 泰人さん】
「なかなか立派な職人ですよ」
現在、施設長を務めているのは泰人さんの息子、山内 林太郎さんです。
【施設長 山内 林太郎さん】
「地震の揺れでご覧の通り割れてしまって、工場自体も傾いてしまっているので、このまま使い続けるのは危険かなと」
今回の熊本地震でイグサを染める釜のほか、重さ300キロもある織り機も地震の揺れでずれてしまい、使えない状態です。
現在は修理のための職人を手配しているところで、復旧の目途は立っていません。
【施設長 山内 林太郎さん】
「応援したいという心強い言葉をいただくこともあり、お手元に届くまでお時間いただくかもしれませんけど、少しでもそういう方々に恩返しできるように、利用者の人と力を合わせて頑張っていこうと思っています」
今は被害を免れた材料で製作を続けていて、熊本市の熊本県伝統工芸館で販売されていますが、今ある材料が尽きてしまうと、新たな製作はできません。
就労の対価として支払う工賃の確保も課題の一つで、丁寧な手仕事を続ける職人のためにも山内さんは「年明けから作業を再開できたら」と希望を抱いています。
