岩手県大船渡市の大規模な山林火災が発生してから、2026年8月26日で1年半が経ちました。市内の寺では、被災した木材を使って鐘楼堂の改築が行われ、復興を願う鐘の音が鳴り響いています。
大船渡市の街を一望できる本増寺では、つり鐘を吊るす鐘楼堂の柱から突き出た木鼻という部分に、美しい装飾が施されています。
この木材は、2025年2月に発生した大船渡市の山林火災で全焼した綾里地区の漁協倉庫の裏に生えていたケヤキです。
彫刻して取り付けたのは市内に住む宮大工の坂本文夫さんです。
坂本さんは2026年2月から作業を始め、3カ月ほどかけて11本の木鼻を完成させました。
材料となったケヤキは質が良く、火災の影響を全く感じさせなかったと言います。
宮大工 坂本文夫さん
「結構大きい木だったから、木鼻としてはもったいないような木だった。焼けた木は新しい木より長持ちするのではと思う」
本増寺は昭和8年の大津波からの復興を願い創建された寺です。
2026年に老朽化した鐘楼堂を建て替える際、坂本さんから「木鼻を被災木で製作したい」という申し出を受けました。
本増寺 木村匡宏住職
「『(被災木を)ぜひ生かしたい』という坂本さんの強い思いもあり、『ぜひ使ってください』と申し上げた。出来栄えには非常に満足している」
本増寺では鐘楼堂の落慶式を10月に行うことにしています。
