2011年の福島第一原発事故で避難を余儀なくされたとして、福島県の住民らが電力会社と国に損害賠償を求めた裁判の控訴審で、原告176人全員が東電との和解が成立し、国への訴訟を取り下げたことがわかりました。
原告側の弁護団によりますと、8月18日付けでの和解で、札幌高等裁判所からの和解勧告をふまえたものだということです。
和解金の支払いの有無については明らかにされていませんが、東電側が事故を起こしたことへの反省や、原告側に取り返しのつかない損害が生じたことへの謝罪が盛り込まれているということです。
この裁判では、一審で一部損害賠償の支払いが命じられましたが、原告の求める一律の賠償に対して居住地ごとに応じた賠償金額となるなどしていて、原告被告の双方が控訴していました。
原告団長の中手聖一さんは「和解は満足すべき結果とはいえないものでした」としたうえで、東京電力が、取り返しのつかない損害を生じたことについて反省し謝罪することと、謝罪の意思を伝える措置を講ずることを原告団に約束したことから「本当の解決へ向けた一歩であると認識したうえで和解することにしました」と声明を発表しました。
