登録した指紋でないとフタが開かない、指紋認証付きの水筒が、人気を集めています。
背景にあるのは相次ぐ水筒への異物混入“事件“。その危険性と、様々な防止の取り組みを取材した。
■水筒「所有率74%」 危険にさらされる“事件”相次ぐ
多くの人が毎日持ち歩く水筒。特に、厳しい暑さの夏には欠かせないアイテムとなっていて、所有率は74%というデータも。
しかし、その水筒が危険にさらされる事件が相次いで起きた。

■同僚女性の水筒に薬剤混入の疑いで46歳男逮捕 容疑否認
今月20日に逮捕された男(46)。
同僚の50代女性の水筒に薬剤を混入し、使えなくした器物損壊の疑いがもたれている。
福本容疑者は、「全く身に覚えがない」と容疑を否認している。
警察によると、女性はことし1月ごろから、持参した水筒の飲み物を飲んだ後、繰り返し体調不良を訴えるように。
その回数は7回にのぼり、運転中に体調不良から事故を起こしたこともあったという。。
そして、男は女性が体調不良になるたびに介抱していたということだ。
女性を自宅まで車で送り届けることもあったという。
この状況を別の同僚が不審に思い、冷蔵庫のある部屋から男が出た後、女性の水筒を確認すると底には白っぽい沈殿物が。
水筒からは意識障害を引き起こす薬剤が検出され、警察は、薬の処方歴などから、男による犯行の疑いが強まったとして逮捕した。

■学校で相次ぐ”異物混入” 教師が懲戒免職にも
水筒を狙った悪質な事件。
これまでにも様々な場所で起きていますが、特に相次いでいるのが学校だ。
先週には、群馬県の高校教師が生徒の水筒に異物を混入したとして懲戒免職に。
群馬県教育委員会:異物としていますが、これ尿です。
また、2年前には、東京都杉並区の2つの小学校で、児童が水筒の水を飲んだところ異常な味を感じ、吐き出す事案が起きた。

■明石の小学校が続ける“危機管理”
こうした危険に、以前から対策をしている学校があった。
廣岡正明校長:このカゴに子どもたちが水筒を入れています。異物混入というか、不審者が勝手に入ってくると危険なので。
多くの目があるところで保管するよう気を付けています。
明石市のこの小学校では児童たちの水筒を教室の後ろのカゴの中にまとめて置き、別の教室に移動する時などはカギを閉めて出ると言う。
ただ、猛暑の時期などには臨機応変な対応を心がけている。
廣岡正明校長:暑い時期はすぐに水分補給ができるように自分の席の近くに置いておくとかそういう工夫を担任が子どもの様子を見ながらしています。

■水筒“そのもの”に安全機能 開閉に指紋認証
このような水筒の“危機管理”が必要になる中、水筒そのものも進化している。
取材班が訪ねたのは、大阪府摂津市のメーカー。
ハスラック・山口正志社長:指をかざしますと(ふたが)開きます、で、違う指をかざすと開きません。
登録しておいた指紋をかざさないと開けられない指紋認証付き水筒、「シーモン」だ。
そして指紋認証をクリアしないと、フタ全体を取り外すこともできない。
開発のきっかけとなったのは、相次ぐ水筒への異物混入事件だった。
親やドーピングへの警戒が必要なアスリートからも問い合わせが相次ぎ、発売から1年足らずで国内での販売数は2万本を超えた。
ハスラック山口正志社長:本来は(水筒に指紋認証は)いらないとは思うんですけど、自分の身を守るためにこういったものが水筒に限らず増えてくるのかもわからないですね。


