国内外で高い評価を受け、 高松宮殿下記念世界文化賞も受章した前衛芸術家の草間彌生さんが8月14日に都内の病院で亡くなっていたことが分かった。97歳だった。
草間さんの公式サイトが訃報を伝え、「美術を中心にパフォーマンス、小説、詩など多方面における前衛芸術家としての国際的な活動にすべてを捧げ、亡くなる直前まで絵筆を手放すことなく、永遠の愛と魂を探究し続けた97年の生涯でした」としている。
草間さんは1929年生まれ。公式サイトによると、幼少期から幻視・幻覚を体験し、水玉や網目をモチーフとする絵を描き始め、水彩・パステル・油彩を用いて独自の表現を早くから形成したという。
1957年にアメリカにわたり、ニューヨークを拠点にネットペインティング、ソフトスカルプチャー、鏡や電飾を使ったインスタレーションなど、革新的な作品を次々と発表した。単一モチーフの強迫的な反復と増殖による自己消滅という芸術哲学を打ち立てたとしている。
1973年に帰国すると、詩や小説の執筆にも取り組んだ。
野外彫刻、大型インスタレーション、「インフィニティ・ミラー・ルーム」シリーズを制作し、絵画「わが永遠の魂」シリーズ(2009~2021)は約900点に及ぶ。
代表的なモチーフである「かぼちゃ」は、水玉や網目模様で描かれ、多数の絵画や彫刻作品が生み出された。
2003年にフランス芸術文化勲章オフィシエを受勲、2006年には高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)を受賞した。2009年には文化功労者、2016年には文化勲章を受章するなど国内外で多数の栄誉を受け、日本を代表する芸術家として長年活動を続けてきた。
