中東情勢の悪化が様々な分野に影響を及ぼしている。新潟県小千谷市で行われたニシキゴイの初セリで生産者から聞かれたのも中東情勢の影響を懸念する声だった。
■“泳ぐ宝石”ニシキゴイの初セリ「春が来たなと」
“泳ぐ宝石”とも言われるニシキゴイ。
小千谷市にあるJA魚沼の錦鯉市場で行われたのは、26年度初めてのニシキゴイのセリだ。
セリには、17の生産者がニシキゴイを出荷。市場の水路に運ばれたニシキゴイを県内・県外から集まった買い付け人たちが次々と競り落としていった。
ニシキゴイ生産者でもあるJA魚沼の大塚嘉和さんは「コイ屋さんも除雪など厳しい冬を過ごしたが、やっと暖かくなって、セリが始まると“ああ、春が来たんだな”と。やはり気持ちは違う」と話す一方で、中東情勢の悪化はニシキゴイの生産にも暗い影を落としている。
■輸送費・飼料費…今後の影響を懸念「先行き不安」
大塚さんが懸念するのは今後の影響だ。
「いま、ニシキゴイ業界は輸出が盛ん。これから飛行機の輸送費がかなり上がってくると思うし、飼料は輸入に頼っている面がかなりあるので、これから値上げラッシュが来ると思う。先行き不安な面は結構ある」
ニシキゴイは海外の愛好家も多く輸出が盛んだが、燃料費の高騰による空輸コストの上昇や輸入に頼るエサの値上げなどが見込まれるという。
さらに影響が長引けば、冬場にニシキゴイを飼育するハウスの灯油代など生産コストの上昇も危惧される。
大塚さんは「悪いものでも、良いものでも経費は同じくかかるので、(一匹一匹の)グレードを上げてカバーしていかないと難しい」と頭を抱える。
外的要因によるコスト上昇への対策は限られているため、生産者が中東情勢の行く末に気をもむ日々が続く。