「初めて避難所にやってきた」体験漫画が参考になる…台風19号の“教訓”に反響

カテゴリ:国内

  • イラストレーターが台風19号での避難所体験を漫画にして紹介
  • 避難する際の様々な教訓が描かれている
  • 行く前と実際に行ってみた際の印象の違いも聞いてみた

避難所体験漫画がTwitterで話題

10月12日から13日にかけて日本列島を襲った台風19号。死者は全国で70人以上と猛威を振るった。(10月16日現在)

多くの自治体が避難勧告や避難指示を発令したが、日本各地で河川の増水による堤防の決壊や家屋への浸水があり、川沿いの住民を中心に指定の避難所に避難して難を逃れた人もいるだろう。

政府は非常災害対策本部の会合を開き、安倍首相は台風19号の被害を激甚災害に指定する方向で調査を進めていることを明らかにした。

そのような中、今回の台風で初めて避難所に行った体験漫画がTwitterで話題となっている。


避難所来るまでと来て数時間に思ったことをまとめました。
職員の方はまぁよく働いていらっしゃる。



この避難所体験漫画に対して、Twitterでは「有事の時は参考にするよー!」「リュックの防水は盲点だった!」などの声があり、約4万件のリツイート、約8万6千件のいいねがつくなどと大きな反響となっている。(10月16日現在)

この漫画を投稿したのは、フリーで広告漫画制作をしているイラストレーターのつかはらさん(Twitterのアカウント名はゆき姉)。https://note.mu/yucky_tsukahara/n/n06155b9b6c32

漫画は多摩川のすぐそばに住むつかはらさんが、避難所に行くところから始まる。
避難所に行く際の服装や持ち物についての話では、災害用持ち出し袋を用意していたものの、地震を想定していたために防水仕様ではなく、ゴミ袋を被せて応急処置をした失敗談などもせきららに記していた。そして、猛烈な風雨の中ではスマホを見ながら歩けず「事前に避難所の行き方確認しておく必要性を実感しました」と紹介している。


そして、避難所に到着すると入口で自身の情報を記入し、係の人が避難場所まで案内してくれた。つかはらさんが避難したのは学校の体育館のような場所で一人分のスペースがテープで区切られていたという。着いたときは50人くらいいてスペースの半分が埋まっていたが、その後2時間で満杯になったそうだ。


避難所にきて良かったと思うことは、水位などの災害情報に対して自分で全てを判断しなくてもよくなり、精神的に楽になったことだと説明また、用意したマスクや消毒液なども衛生的に役立ったという。


そして、避難所で過ごした実感から「ないと困るもの」「持ってきてよかったもの」「持って来ればよかったもの」に分けてまとめていた。

ないと困るもの食料・飲み物・常備薬

【持ってきてよかったもの】耳栓・バスタオル・充電器5個・スリッパ・ハンドジェル・貴重品用サコッシュ

【持って来ればよかったもの】本(充電の必要のない時間を潰せるもの)・簡易まくら・身体を拭くシート


避難所をまだ訪れたことがない人には、この体験漫画は今後の参考になることだろう。
なぜ今回の体験を漫画に描こうと思ったのだろうか? 投稿者のつかはらさんにお話を聞いた。

避難所での時間つぶしと不安解消のために漫画を制作


――なぜ避難所での体験を漫画に描こうと思った?

広告漫画制作を仕事にしていて、普段から漫画を描いているのでなるべく同じことをして安心しようと思ったからです。

避難所では集中してて時間がパッと過ぎてくれたほうが不安になりすぎないと思ったので、起こった事をそのまま描き連ねました。


――避難所に行こうと思ったきっかけは?

多摩川が近いこと、水位の上昇を見て恐怖を覚えたこと。NHKアナウンサーの「迷われている方は避難してください」という一言です。



――避難所に行ったのは初めて?

初めてでした。


――何日の何時ごろからいつまで避難所にいた?

12日13:30〜13日5:30です。


投稿者「避難所で安全になることで少し安心できます」

――行く前と実際に行ってみて一番違ったところは?

受付があって案内まで丁寧にしてもらったこと。チェックはあると思いましたが、説明や場所などの案内まであると思っていませんでした。


――避難所生活が長期にわたった場合はまた感じ方が違う?

想像に過ぎませんが、たぶん違うと思います。思う以上に一切のプライベートスペースがないので精神的にとてもキツいだろうと想像しました。私は終わりが見えていたので耐えられただけだと思います。


――避難所に行く人に伝えたいことは?

避難所で安全になることで少し安心できますよ。いのちだいじに。


――多くの反響があったことについて?

驚くばかりです。「楽しく読めた」「わかりやすかった」というご意見をいただいて、自分がいつも心掛けていた制作が活きていることをとても嬉しく思いました。


自然災害が起きた時には、過去の経験からついつい「自分は大丈夫だろう」などと考え、避難所に行かない人も多いかもしれない。

しかし、こうした避難所での実体験が漫画で詳しく分かると、訪れる際の心理的ハードルは下がる。今回の台風19号でも家で亡くなった人がいる状況を考えると、「少しでも不安に思ったら避難所へ」の意識を皆が持つことは大切だろう。

「常識が通用しない…いま備える防災」特集をすべて見る!

常識が通用しない…いま備える防災の他の記事