ジャパネットが長崎に新スタジアムを建設

日本屈指の港町、長崎市。

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ジャパネットHD 髙田旭人社長:
あそこの工場見えますかね。三菱さんのマークがある工場。あそこが一番右端。そこからぐっと左側に大きな塔があります。あそこまでがスタジアムシティの幅になります。

サッカーJ2リーグ、「V・ファーレン長崎」の親会社でもあるジャパネットは、新たなホームスタジアムを長崎市内に建設・運営するため、新会社「リージョナルクリエーション長崎」を6月に設立。新スタジアムを2023年に開業予定だ。

記者:
どんなスタジアムになる?

ジャパネットHD 髙田旭人社長:
日本でこういう場所というのがないので、パークであり、商業施設であり、イベント会場であり、色んな顔を持ったものを作りたい。

名物社長の父・髙田明氏のあとを継いだ、二代目社長が手がける新たな事業。日本で例のないスタジアムが導く、日本創生の新たな形とは。

複合施設から徒歩10秒でピッチへ

2019年7月、シンガポール郊外の街・タンピネス。この街にある大型複合施設「OUR TAMPINES HUB」を訪れたのは、ジャパネットHDのスタジアムシティ・プロジェクトチームだ。

ジャパネット スタジアムシティ・プロジェクトメンバー・横田幸平さん:
日本にとっても初めての施設を作ることになる。そのヒントがシンガポールにあると思っているので、発見するのが楽しみです

「OUR TAMPINES HUB」には、多くの人が集まるが、一見するとスタジアムとは無縁の場所。しかし、そのすぐそばには...歩いてわずか10秒。眼下には、サッカーのピッチが広がっていた。

そう...彼らがモデルとする“次世代スタジアム”とは、“商業施設併設型スタジアム”だったのだ。特徴的なのはその構造。ピッチから辺りを見渡すと、大きな建物が周囲を囲み、映画館や図書館などが並ぶ

地元の人の憩いの場所となる図書館では、本棚の先にある大きな窓からピッチが一望できる。この日はプロチームではなく、一般の利用者が楽しんでいたが、図書館からは多くの人々がそのプレーを見ていた。

さらに、屋上のガーデニング施設からもこんな眺めでみることができる。実はここに施設側の狙いがあった。

ジャパネット スタジアムシティ・プロジェクトメンバー 山田仁志さん:
こういう感じですよね。スタジアムが日常に溶け込むっていう。ふらっと図書館に来ていて、そのままサッカーが見られる

スタジアムを囲うように、商業施設やフードコート、図書館、フィットネスクラブなどに加え、行政施設も完備。試合がない日も数千人が訪れるといい、ここで暮らす人々の中心になっている。

長崎で「スポーツ×民間企業」を

「長崎スタジアムシティプロジェクト」と題した、ジャパネットの新スタジアム構想も、このシンガポールのスタジアムのように、オフィスや商業施設、ホテルなどが隣接する予定だ。

街の中心にスタジアムが存在する理由を、旭人社長はこう話す。

ジャパネットHD 髙田旭人社長:
イベントがある時は非日常なんですけど、イベントがない時は日常の公園とか広場とか安らげる場所として、二面性を作り上げられれば、常にスタジアムの場所が生きてくる

スタジアムがハブとなり、生活の中心の場に。民間企業だからこそできる、スポーツ×民間企業の新たな形だ。

ジャパネットHD 髙田旭人社長:
僕はずっと(長崎は)もったいないと思っている。これだけポテンシャルがあって、これだけいい人がいて、歴史があって、魅力的な場所があって。なのにそれが伝わっていない。そこに僕らが一緒に磨く部分から入って伝えていけることは本当に楽しみだし、ここの成功が日本中に広がる。最終的に日本全体が元気になることをめざすので、ぜひ期待していただきたいし、一緒に夢を見ていただければと思っています


(「Live News α」8月12日放送分)