まもなく開催される「瀬戸内国際芸術祭2022」。新型コロナの影響で来日できない海外アーティストの創作活動を守るため、日本人アーティストが協力して制作を進めている。
国際色豊かな芸術祭「良い作品を一つでも多く」
瀬戸大橋の目の前にある香川・坂出市の沙弥島。春会期限定の会場で、ロシア人アーティストのレオニート・チシコフさんが、宇宙や月をテーマにした作品を展開する。
この記事の画像(7枚)しかし、新型コロナで来日できず、リモートで指示を受けた日本の現代美術アーティスト・豊福亮さんが制作を担っている。
豊福亮さん:
すごく細かく「30cm下げて、この色をもう少し白くしてくれ」とか(指示がある)。そんな簡単な話じゃない、一回外してやり直しというのも多々ある
2010年から、3年に1回開かれる瀬戸芸。もともと海外アーティストが多い国際色豊かなイベントで、今回参加するアーティストも33の国と地域から184組にのぼる。
しかし、来日できない人も多く、思うように制作が進んでいない。さらに国際情勢の悪化で、表現の自由が侵害されているケースもあり、海外アーティストは試練の時を迎えている。
豊福さんは瀬戸芸に出展する予定だったが、参加を辞退して海外アーティストに協力している。
豊福亮さん:
芸術祭の大きな枠組みで考えれば、良い作品が一つでも多く生まれることが重要。いろいろな作家の思いを受け止められるようやっている
開幕は4月14日。厳しい状況が続く中、アーティストが連携して創作活動の意味を伝えようと準備を進めている。
(岡山放送)