石破首相は16日、経済3団体のトップらと地方創生に関して意見交換を行い、「『人財尊重社会』を築きたい」などと述べた。
首相官邸で開かれた意見交換会の冒頭、石破首相は「官民連携のもとに新たな人の流れを生み出し、多極分散型の多様な経済社会を構築したい」とした上で、「『人財尊重社会』を築きたい」と述べ、人材を大事にする社会作りに向けた協力を呼びかけた。
経団連の十倉会長は、「様々なステークホルダーが知恵を出し合っていくことが肝要だ」とした上で、「都道府県を超えた、より広域の枠組み」の重要性を指摘した。
意見交換の中で、政府側は、大都市から地方への人材の流れを強化するため、金融庁が手がける地域企業経営人材マッチング促進事業「レビキャリ」を活用するよう呼びかけた。
「レビキャリ」は、地域で働きたいと希望する都市部の大企業人材をリスト化し、地域金融機関が地元の中堅・中小企業の求人ニーズとマッチングさせる事業だが、成約件数に地域的な偏りがあることが課題となっている。
こうした状況を踏まえ、青木官房副長官は、都市部の求職者登録の増加と、地方での求人の掘り起こしを呼びかけた。