「名古屋刑務所で受刑者と職員あわせて300人がインフルエンザ発症」記事はこちら
全国で猛威をふるうインフルエンザ。
名古屋刑務所では、受刑者と職員あわせて約300人が発症しました。
受刑者の「一部」には予防接種

受刑者同士が密接に寝食をともにする刑務所では、どのようにインフルエンザ対策が行われているのでしょうか。
法務省によると、日常での基本的な対策は私たちと同じ“手洗いうがい”。
シーズン前の予防としては、受刑者の一部には毎年、インフルエンザの予防接種が行われています。
「一部」とは65歳以上の高齢者や病気になりやすい人など体力の低い人たちで、生命に関わる重病になる可能性があるためということです。
感染予防のマスクには、リスクが・・・
そして、私たちが感染予防としてよく使用しているマスクは、顔が半分近く隠れてしまうなどの保安リスクがあるため、時期や刑務所の判断によって使用の可否が異なります。
ただ、インフルエンザが流行している時期や状況によっては、通常必要な使用の許可がいらなかったり、刑務所から配付されたりすることもあるそうです。
発症したら「単独室」 集団室に戻るタイミングは

複数人の受刑者が収容される集団室での発症が疑われた場合は、医務室などでインフルエンザの検査をして、陽性の場合、単独室へ移動します。
集団室に戻るのが熱の下がった時点なのか、その後も数日なのかは刑務所の単独室の空き状況などによります。
いずれも、各刑務所に所属する数人の医師が判断するということで、学校や会社などに比べて、感染拡大が急速な刑務所ではなるべく早い時点での把握と判断が重要といえるのかもしれません。
(執筆:フジテレビ社会部 司法記者クラブ 松木麻)