奈良県吉野町の町内会費を横領した疑いで、町内会の会計担当の男が逮捕された。
その額は1100万円以上、背景には何があったのだろうか。

■通帳管理していた会計担当が町内会の口座から引き出して横領
業務上横領の疑いで逮捕された無職の山本智一容疑者(60)。
去年3月から12月にかけて自分で使う目的で、町内会の預金口座から6回に渡り、現金あわせておよそ1100万円を引き出して横領した疑いが持たれている。
人口およそ5700人の奈良県吉野町で起きた、巨額の横領事件。
警察によると、山本容疑者は町内会の会計担当で通帳を管理していたという。

■近隣住民「こんなことするような人じゃない」「能天気というか…」
近隣住民:こんなことするような人じゃないっていうのが正直。
(Q.お金に困っていそうな感じは?)
近隣住民:(お金が)ないっていうことはないと。みんなびっくりしています。
近隣住民:ことし2月の会議に山本さんに来てもらって、謝罪があった。謝罪してもらってもしゃあないんやけどね。本人は能天気というか、『それだけの大きいことをしでかした』という感じは全然しなかった。
去年12月の会計監査の時に使途不明金があったことから発覚したということだが、町内会費は、どのように管理されていたのだろうか。

■「ハンコは町内会長が持っている」会長の承諾必要なのに…
住民からは、誰も気づかないまま、現金を引き出せたことに疑問の声が上がっている。
近所に住む人は「銀行のハンコは町内会長が持っていて、会計担当は通帳だけを持っているはず。『いくらおろすので』と言って、会長の承諾をもらいに出向くから、本来だったら不正なお金があったらここでわかるはず。それが12月まで続いたのが不思議」と関西テレビの取材に答えた。
調べに対し山本容疑者は容疑を認め、「生活費や借金の返済に使った」と話しているということだ。
(関西テレビ「newsランナー」2025年5月16日)
