安倍元首相を銃撃し、殺害した罪などに問われている山上被告。
初公判について、奈良地方裁判所が10月28日に開く案を検察側と弁護側に示したことが分かりました。
山上徹也被告(44)は3年前、奈良市内で演説中の安倍晋三元総理を銃撃し、殺害した罪などに問われています。
山上被告は「旧統一教会」に恨みを抱き、「安倍元総理とつながりがあると思い犯行に及んだ」などと供述していました。
関係者によると、奈良地裁が10月28日に初公判を開く案を、検察側と弁護側に示したことがわかりました。
年内に審理を終え、来年1月にも判決を言い渡す方向で日程調整が進んでいるとみられます。
争点などを絞り込む「公判前整理手続き」は今も続いていて、長期化している理由は山上被告の家族が「旧統一教会」に献金して自己破産した影響を争点にするかどうかなど、協議が難航しているためだということです。
■裁判の争点をどこまで絞り込むかが今後のポイント
事件から初公判まで3年もの時間を要していることに、菊地幸夫弁護士は「異例」と述べ、ここまで時間がかかっている理由を解説しました。
【菊地幸夫弁護士】「異例といっていいと思います。勾留されている被告人が長期間このような状態になるのはいいことではない。殺人事件としては争点は多くないんですけど、背景を弁護側としては出したい。検察側としては時間を取ってほしくないというところで、協議は難航してるんだと思います」
裁判の争点をどこまで絞り込むかが今後のポイントということになりそうです。
(関西テレビ「newsランナー」 2025年5月15日放送)