過去に2回、浸水被害を受けた福岡市の博多駅で15日、梅雨の時期を前に防災訓練が行われました。

博多駅で行われた浸水防止合同訓練には、JR九州や福岡市交通局、駅周辺の商業施設の関係者など約160人が参加しました。

博多駅周辺では2003年など過去2回、大雨で地下街が浸水する被害を受けていて、1999年には1人がビルの地下に取り残されて死亡しました。

これを教訓に、訓練では地下街への浸水を想定し、水をせき止める「止水板」を設置する手順を確認しました。

また、1時間で90トンを排水できる可搬式ポンプの設置訓練もあり、浸水した場合の対応を確認しました。

◆JR九州 博多駅 加藤邦忠 駅長
「雨は甚大な被害を及ぼす恐れがございます。そういうことを注視しながら、未然にできることはしっかりやるということが大事なのではと考えている」

また、近年増えているインバウンド客に対応できるよう、避難誘導の際には英語や中国語などによるアナウンスも行われました。

市街地では「内水氾濫」に注意

14日のウェザーニューズの発表では、九州北部の梅雨入りはほぼ平年並みの6月上旬(平年は6月4日)と予想され、今年は「短期集中型」になりそうだということです。

大雨が降ると市街地で注意が必要なのが内水氾濫です。

短時間に局地的な雨が降り、下水道や排水路から水があふれ出して浸水する現象です。

この内水氾濫は福岡市の博多駅周辺や天神でも発生するリスクがあり、博多駅のすぐそばでは最大1メートル程度の浸水が起こりうるとされていて、天神地区の国体道路では最大3メートルの浸水も想定されています。

梅雨入りを前にハザードマップなどを確認し、備えをしておきましょう。

テレビ西日本
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