光田有志アナウンサー:
現在開場10分前ですが、きょうは業者招待日ということで国内外から集まった多くのバイヤーが長い列を作っています。
5月14日に開幕した国内最大級の模型の展示会・静岡ホビーショー。
63回目となる2025年は全国から99社が出展しています。
光田有志アナウンサー:
タミヤのブースの目玉の1つがこちらの戦車。なんとタミヤが50年前に初めて発売したラジコンと同じものだそうで、50年という節目にリニューアルを果たしました。木製模型を販売しているウッディジョーのブースには日本伝統のお城の模型がたくさん並んでいて、中には県民になじみ深い駿府城の模型も置かれています
中でも大勢の人が集まっていたのは人気アニメ・ガンダムの45周年を記念したプラモデルです。
バンダイスピリッツ・稲吉太郎さん:
ガンダムの人気主人公・アムロレイが最後に乗ったとされている人気の機体で、それがこのスケールで初立体化です。ガンプラを知らない方々も来場している方々も吸いこまれるように見てもらってありがたい
このほかにも3Dプリンターの技術で精巧な造形を再現したゴジラの試作品や1980年代に発売された製品の復刻版も注目を集めていました。
来場者:
初めて来たが圧倒されていて、すごいですね、これ
来場者:
毎年盛況で今年も盛り上がると思うし、展示物が年々増えているので興味尽きない。これからじっくり見ていきたい
静岡模型教材協同組合・田宮俊作 理事長:
毎年毎年大きくなっている。(Q.業界全体は右肩上がり?)そんなこと聞くまでもないじゃないですか、右肩上がりです。
国内のプラモデル出荷額の約8割を占める静岡県。
静岡市は”模型の世界首都”を掲げ、プラモデルを軸にした新しい観光資源づくりも進めています。
14日は海外からも多くのバイヤーが訪れていました。
フィリピンのバイヤー:
私は毎年来ていますが、とても大きなイベントで楽しみにしています。様々な人にも会えてうれしく思う
ドバイのバイヤー:
日本では多くの人が模型に触れたことがあると思う。しかし、中東では模型を知らなかったり作ったことのない人が大勢いる。だから、シンプルで簡単に組み立てることができる模型が最初に好まれます
海外からの人気も高まっているプラモデル。
状況がめまぐるしく変わるトランプ関税の影響について聞いてみると…。
フィリピンのバイヤー:
(Q.アメリカの関税についてはどう考える?)それについて考えるのは時期尚早。結局のところ心配することしかできないのだから、様子を見守るしかないよね
グアムのバイヤー:
うれしくないよね、販売業者としては。消費者に負担を転嫁しなければいけないので大変です。特に小さい会社にとってはグアムへの輸入は既に非常に高価なので、だからこそ日本に直接行ってコストを削減できるかどうか模索してるんです。
ドバイのバイヤー:
業界全体への影響もあまり心配していません。なぜならそれは部分的で一時的だと考えているからです。この関税措置も長く続くとは思っていません。とはいえ、早く通常の状態に戻ることを願います
海外のバイヤーからは価格への転嫁を心配する声や状況を見守っているという声が聞かれました。
一方、日本のメーカーは…。
バンダイスピリッツ・稲吉太郎さん:
プラスチックの原価や工賃が少しずつ上がっている
ハセガワ・長谷川勝人 社長:
利益を減らして我慢している状況だが、それ以上に魅力のある商品を提供できれば喜んで買っていただけるので、そういう努力を続けていきたい
トランプ関税の影響も心配される一方で、海外からの需要は高まり技術も革新していて、今後のプラモデル業界がどのような進化を遂げるのか注目されます。