高知を飛び出し、東京で売れっ子を夢見たお笑いの2人組。しかし、コンビは解散。失意のうちに高知へ戻ってきた1人が、再び夢を追い立ち上がった。紆余曲折のドラマと新たな挑戦への決意を聞いた。
「調子に乗ってしまった」東京で経験した栄光と挫折
4月14日、ある男性が高知さんさんテレビを訪問。高校時代に結成したお笑いコンビ「セントラルドグマ」で一躍、時の人となった大野健誠さん(23)だ。

記者:
久しぶり!
大野健誠さん:
久しぶりです。もう(カメラ)回されてるんですか?
記者:
いきなり回ってますよ。大野君やったら大丈夫と思って。
大野健誠さん:
この度はご迷惑をおかけして、さんさんテレビさんに。すみませんでした。
開口一番、謝罪の言葉とともに頭を下げた大野さん。高知南高校1年の時に同級生の中山裕友さんとコンビを組み、2019年に高校生による漫才コンクール「ハイスクールマンザイ」に出場。見事日本一に輝き、さんさんテレビも活躍を取材した。

高校卒業後に上京し芸人の道を歩み始めた2人。舞台への出演も増え、東京にも馴染んで来た頃、大野さんは不祥事を起こしてしまう。
大野健誠さん:
ファンの方からのDMに返信をして遊びに行ってしまって。そういう行動はご法度。飲酒を寮の方でしてしまったり。期待の声をもらって上京してさあ頑張ろうっていう時に調子に乗ってしまった。
記者:
コンビはどうなった?
大野健誠さん:
(自分は)3年間、高知で社会人経験を積んで、相方は芸能の活動をやっていくというような形で、コンビは解消した。
営業マンから再び転身「みんなを魅了できるスターに」
自分を見つめ直すため高知に帰り3年間、一般企業の営業マンとして働いていた大野さん。トーク力をいかして仕事で全国売り上げナンバーワンも獲得したが、もう一度、自分の可能性を信じてチャレンジしたい、そんな思いが湧きあがる。

大野健誠さん:
人前に立って人の感情を動かしたり笑かしたりというところが、やっぱりやりたいなって思うようになって。テレビをつけたら、新しい学校のリーダーズがめちゃめちゃバズってて。僕と同い年なんですよ。この子が世界でこんなに活躍してるのに僕何してんの?みんなを魅了できるようなスターになりたいなって。
大野さんは去年(2024年)から、TikTokで動画配信を始めた。フォロワー数は1万6000人で「”しょうもない商品”を1分で売るシリーズ」がバズっている。

記者:
自信作は?
大野健誠さん:
「1分で売る」シリーズの中で1番おもろかったのは、遠藤さんに鈴木さんのハンコ売るっていうやつ。どうやって売るんだ?と思いません?今までやってきた漫才と営業を掛け合わせて、営業してるんですけどそれが漫才になってる。おそらくそれが多分受けてバズってるんだと思う。
「高知を盛り上げたい」5月に地元で《再脱藩ライブ》新たな挑戦へ
去年、活動の拠点を再び東京に移し、インフルエンサーとして、またYouTube番組に出演しながら人脈や活動の幅を広げている大野さん。いま、意欲を燃やしているのが。
大野健誠さん:
高知で恩返しもしたいし、高知を盛り上げたいっていう思いから、やり直しという意味も込めて、ライブを開催したいなと思ってます。

5月17日に高知県民文化ホールで「セントラルドグマ大野 いざっ再脱藩!ライブ」を開催する大野さん。“みんなを魅了するスター”を目指し、故郷のステージで新たな一歩を踏み出す。
(高知さんさんテレビ)