他県で大規模災害が発生した際に派遣される緊急消防援助隊の訓練が、宮崎県宮崎市で行われました。
訓練は、他県で大規模な土砂災害が発生した想定で行われ、県内10の消防本部から緊急消防援助隊に登録されている消防士85人が参加しました。
(中村真菜記者)
「こちらでは土砂災害の影響で、車と人が埋まっているという想定で訓練が行われています。隊員たちは連携をとりながら、救助活動を進めています」
消防庁はことし3月、現場での二次災害を防ぐため、救助部隊とは別に土砂の状況などを監視する「安全管理部隊」などを設けるよう緊急消防援助隊の基本計画を改定しました。
14日の訓練では、延岡消防本部が安全管理部隊を担い、土砂の状況や天候などから、「一時退避」の指示を出していました。
「退避ー!」
(延岡消防本部 渡木裕二副署長)
「安全管理ということでしたので、隊員たちに危険個所を周知できるように、約2時間注意して行った」
(宮崎市消防局高度救助小隊長 外山慎也さん)
「救助部隊はより危険な場所で活動することが多い。そういった中で遠くの視点で安全管理部隊がバックアップしてくれるというのはいいものであると、実際の訓練を通して感じた」
また、訓練では、被災地で救助部隊などが72時間以上活動できるようテントや調理場を組み立てる後方支援活動についても手順を確認しました。
訓練を主催した県消防長会は、14日に見えた課題を踏まえ、新設部隊の整備と後方支援活動要領の作成を進めていきたいとしています。