県内各地で夏日が多かった14日、鶴岡市の月山高原牧場では、ウシたちが涼しい環境で夏を越すための放牧が始まった。
遠くに鳥海山を望む鶴岡市羽黒町川代の月山高原牧場では、毎年、庄内地方の畜産農家が育てるウシをこの時期に預かり、10月末まで放牧している。
牧場の標高は約350メートルで、夏の期間に涼しく快適な環境で成長を促し「農家の負担軽減」も図るのがねらい。
14日は、庄内地方全域から繁殖用のメスの黒毛和牛79頭が運ばれ、放牧を前に体重と体高の測定が行われた。
ウシたちは月齢や体質でグループ分けされた後、それぞれ100ヘクタールある牧草地の決められた区域に放たれると、「待っていました」とばかりに駆け出していった。
牧場を管理する月山畜産振興公社によると、2024年の夏は猛暑日となる日もあったが、適度に雨も降ったため生育は順調で、放牧が終わる10月には平均で70キロほど体重が増えたという。
(月山畜産振興公社・伊藤英喜事務局長)
「育成面であれば骨格作り、ウシ全体でみればリフレッシュ効果、農家にとっては負担軽減、そういった相乗効果のあるシーズンであってほしい」
5月21日には、新たに乳牛なども放牧される予定で、牧場では今シーズン、あわせて約120頭が夏を越す。