愛媛県松山市に本社を置く南海放送で当時社員だった男が、同僚女性のリップクリームを持ち出し体液を付けて戻したあと使わせるなどわいせつな行為などをした罪で、松山地裁は14日、執行猶予付きの判決を言い渡しました。

不同意わいせつと窃盗の罪で判決を受けたのは、松山市内に住む南海放送の元社員・間和史被告(53)です。

判決などによりますと間被告は南海放送の社員だった去年8月、社内で同僚女性のリップクリームに自らの体液を付着させ元の場所に戻して女性に使わせたほか、2020年から23年の間、ほかの1人を含めた女性から健康診断の結果の書類やヘッドフォンなどを6度窃盗を重ねました。

間被告はこれまでの裁判で「被害女性に憧れと恋愛感情を抱き、女性には直接触れられないが私物には触れられたので、憧れと性的な欲求が交じり合ってやってしまった」と動機を証言。この一方で弁護側は、直接的に女性の身体に被害を与えていないため不同意わいせつ罪は成立しないと主張していました。

被害女性は代理人による意見陳述で「社内が安全であるという前提が崩壊し、トラウマから仕事に大きく支障をきたし絶対に許すことができない」と厳罰を訴えました。

松山地裁の高場理恵裁判官は「口唇に物を介して体液を塗る行為は性的な意味がある」として、不同意わいせつは成立すると判断。「被害者が気づきにくい状況で執拗に繰り返され、卑劣かつ悪質な犯行」とした一方で、被害弁償を行い母親が更生を見守ることなどをあげて、懲役3年・執行猶予5年、保護観察にする判決を言い渡しました。

南海放送は「多くのみなさまに多大な心配や迷惑をかけることになったことを、改めて心よりお詫び申し上げる」としています。

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テレビ愛媛
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