須坂市動物園(長野県須坂市)は、国の天然記念物・ニホンイヌワシの繁殖に初めて成功しました。
鋭い眼光であたりを見渡すのは、国の天然記念物「二ホンイヌワシ」。須坂市動物園飼育されるオスの風輝(ふうき・15)と、メスの小楢(こなら・10)が小屋を守るようににらみをきかせます。
小屋の中では3月、1羽のヒナが生まれました。
須坂市動物園・笹島優里華さん:
「白いモフモフで宇宙人みたいだった。今回繁殖が成功してうれしい」
生後2週間で大きさは3倍になりました。
夫婦でエサをあげるなど子育てに奮闘中です。
誕生から40日以上がたち、体長50センチ、体重は1キロほどになりました。
笹島さん:
「宇宙人がどんどんイヌワシになっていくその過程がかわいい。たまにひょっこり(小屋から)顔を出すので、静かに見てもらえたら」
実は「ニホンイヌワシ」は野生におよそ500羽しかいない絶滅危惧種。国内11の動物園で飼育され、県内は須坂市動物園だけです。
7年前、初めて産卵に成功したものの、ふ化には至りませんでした。
7年待ち続けた新たな命。動物園は、成長を見守りながら、日本の森の現状に思いをはせてほしいとしています。