3月起きた熊本市電同士の追突事故をめぐり、市交通局はきょう事故原因について「車両の速度超過とレールに付着した油状のものが関係する」という認識を明らかにしました。

また、重軽傷を負った合わせて14人の乗客に対しては市交通局が治療費、慰謝料を支払う方針ということです。

【井芹 和哉 交通事業管理者】
「事故の状況を再現した試験運転を行いました結果、レールに付着した油状のものと制限速度を超過していたことが原因に関係すると考えているところでございます」

3月25日、熊本市中央区で発生した市電同士の追突事故では、乗客と運転士合わせて15人が重軽傷を負いました。

市交通局によりますと、国の軌道運転規則には、前の車両との距離が100メートルに近づいたら速度を15キロ以下とする定めがありますが、追突時は17キロだったということです。

30日、井芹交通事業管理者は議会に対し事故の状況を再現した試運転の結果として「速度超過」、そして県警が成分分析中としながらも「レールに付着した油状のもの」が事故に関係するという認識を明らかにしました。

そして追突したのは速度計のない古い車両だったことから、市は現在すべての車両への速度計設置を検討しています。

また、市交通局は、重軽傷を負った合わせて14人の乗客全員に謝罪したうえで、補償については市交通局で治療費と慰謝料を支払う方針ということです。

テレビ熊本
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