阿蘇市は「控訴を取り下げない」と明らかにしました。農業組合法人の牛舎建設をめぐる訴訟で市が敗訴して支払った損害賠償金を当時の佐藤 義興市長に支払わせるよう市に求めた裁判で、3月就任した松嶋 和子市長は控訴を取り下げず、福岡高裁の判決を待つ方針を示しました。
この裁判は、阿蘇市の住民団体が、農業組合法人の牛舎建設をめぐる訴訟で市が敗訴して支払った損害賠償金を当時の佐藤 義興市長に支払わせるよう、市に求めたものです。熊本地裁は去年9月、8300万円あまりを佐藤市長に請求するよう市に命じましたが、市はこれを不服として福岡高等裁判所に控訴していました。
その後、市議会では控訴取り下げの議案が可決されていましたが、28日開かれた
全員協議会で、3月就任した松嶋 和子市長は控訴を取り下げず、福岡高裁の判決を待つ方針を示しました。
理由について松嶋市長は「控訴審にかかる訴訟費用だけで695万円を超える公金が
すでに支出されていて、『福岡高裁の判決結果を仰ぐべき』という市民も多くいると思われる」などと議員に説明しました。
【松嶋 和子市長】
「公平性を図り、納得を得られる形にすることが非常に大事であると考えていて、
私の責任と判断でこのような形をとった」