ゴールデンウィーク前半戦、茨城・ひたちなか市にある公園には朝から長蛇の列ができていました。

開園15分前には、もうすでに50人ほどの人が並んでいました。
そして午前8時半の開園になると突然、来園者が猛ダッシュを始めました。
なぜそんなに急ぐのでしょうか。

来園者は「ダッシュで撮りに行きます。人がいないところを撮りたい」と話します。

皆さんのお目当ては、小さな青い花びらが特徴のネモフィラ。
公園には約530万本が咲き誇っていました。

誰もいない青一色の絶景を独り占めにする“映え写真”を撮るために多くの人がダッシュしていたのです。
苦労して撮影した写真はゴールデンウィークの思い出の一枚となりました。

埼玉から来た親子:
うれしい。きれい。

茨城県内から来た人:
きょうはピクニックにきました。テントとお弁当を作って、お散歩がてら。

ドレス姿の女性は、結婚式用の写真を撮影していました。

結婚式用の写真を撮るカップル:
(Q.青いリボンのモチーフは?)ネモフィラをイメージして、アクセントになるかなと思って用意しました。

一方、茨城・大洗町では広いビーチを埋め尽くすように人であふれていました。
さらに砂浜には日よけのテントがずらり。

訪れた人:
(Q.何をしに来た?)潮干狩り。(Q.どうやって食べる?)みそ汁!酒蒸し。

大洗サンビーチで行われていたのは、ゴールデンウィークの風物詩「潮干狩り」。
多くの人が新鮮なハマグリを探していました。

気合を入れてタンクトップと水着姿でビーチに颯爽(さっそう)と現れた男女は、「寒い。めちゃめちゃ寒い。早めに夏を味わいたい、先取りで!ちょっと寒いけど…」と話していました。

家族連れでごった返す海岸。
ライフセーバーたちは、迷子探しに大忙しになっていました。

パトロール中のライフセーバーに「5歳の男の子が迷子になった」と母親が声をかけてきました。

不安そうな母親がパトロールセンターに向かうと、泣きながら男の子が建物から出てきました。

海で泣いている男の子をライフセーバーが発見し、無事、母親との再会を果たしました。

ゴールデンウィークの人気スポット“潮干狩り”では異変が起きていました。

訪れた人に話を聞くと、「(Q.何個採れた?)ゼロ」「(Q.ハマグリ採れる?)全然いない。なんで今年はこんなに採れないのだろう。ただ砂遊びしている感じ」「がっつり(ハマグリを)採って、パスタを作れる量を持って帰る予定が、取れ高はない」と話しました。

多くの人がハマグリをとるのに苦戦する中、一部のエリアではバケツや網いっぱいのハマグリを抱える人の姿がありました。

大洗町の海岸では、ここ20年ほどでハマグリの漁獲量が減少。
そのため、とれる量は1人1kgまでとし、さらに稚貝を守るため一部のエリアでの潮干狩りを禁止にしています。

しかし、禁止エリアでの密漁行為が後を絶ちません。

密漁をする男性:
撮らなくていいよ。(Q.ここでの潮干狩りは禁止ですが?)マジで。

青い水着の男性は、1kg以上はあるかというハマグリを持ち帰ろうとしていました。

1kg以上のハマグリを採る男性:
(Q.これは1kg超えてる?)1kg以上あるけど人数で割ればチャラ。まだマイナス、家族できているから。まだ採る気になれば採れるがもう帰る。

取材スタッフが注意すると車がある駐車場の方へ帰っていきました。

しかし、ものの10分もしないうちに男性はビーチへと戻り、あろうことか禁止エリアで密漁を始めたのです。

密漁をする男性:
(Q.もう終わると言ってませんでした?)親戚が来たからあと3kg採れる。ハハハハ。(Q.本当は1人?)1人じゃないよ、1人でくるわけないじゃん。ここは違反、ほんとは。ここでやらないから(家族を)迎えに来たの。

茨城海上保安部は、「今後も取り締まりを強化していく」としたうえで、「ハマグリの保護を図るためルールを守って潮干狩りを楽しんでください」とコメントしています。