参院選まで3カ月です。

政治担当の前田記者です。

選挙の日程は、今のところ7月3日公示、7月20日投開票が濃厚とみられています。

1人区の富山選挙区には、これまで自民党現職の堂故茂さん、国民民主党新人の庭田幸恵さん、参政党新人の田保智世さん、共産党新人の坂本洋史さんの4人が出馬を表明しています。

この他、日本維新の会も候補者の擁立作業を続けていますが、県組織の幹部は「極めて厳しい状況」だと話していて、今回、立憲と国民が候補者一本化でまとまったことで、構図が固まったとの見方が強まっています。

現職を擁する自民に対し、野党全体ではまとまらず、国民と立憲の共闘にとどまった形です。

情勢はどうですか。

「政治とカネの問題」で揺れる自民は去年秋の衆院選で大敗し、少数与党となりました。

組織率の高さから「自民王国」と呼ばれる富山でも、旧富山市の「1区」で自民の現職が薄氷の差で逃げ切ったものの、立憲民主の新人に比例復活当選を許す結果となりました。

これに対し、国民は衆院選で大幅に議席を伸ばし、存在感を増しています。

その勢いは今月20日に投票が行われた富山市議選でも結果に現れました。

国民は、唯一の公認候補が前回の倍以上となる7000票を上回る票を獲得しました。

年収103万円の壁の撤廃やガソリン税の暫定税率の廃止など、手取りを増やす分かりやすい政策を掲げていることが、県内でも人気の要因となっていることが窺えます。

とはいえ、県内では自民は他党を圧倒する厚い支持基盤を持ち、選挙態勢も強固ですよね...。

そうなんですが、現状はそうとは言えません。

富山市議選で、自民は4人の現職が落選しました。

衆院選に続き、大票田、県都、富山市での劣勢に党内に衝撃が走っています。

*自民党県連 宮本光明幹事長
「市会議員で1人しかいない候補が、従来よりも2.4倍7000票の票を獲得したことを捉えても今までにはなかった。自民党は公認候補が4人落選し、全体に目減りしていることを含めると厳しい環境」

自民が議席を減らした背景には、何が...。

県連の幹部が指摘するのは「政治とカネの問題」に加え、田畑裕明衆議院議員による不適切な党員登録問題です。

これらの問題に端を発し、自民離れが格段に進んだのではないかとみているようですが、影響は旧富山市の1区だけでなく、県東部の2区や県西部の3区にも及んでいるとして危機感を露わにしています。

参政と共産は市議選の結果をどう受け止めていますか。

参政は市議選で、県内で初の議員が誕生し、政策が訴えやすくなったとして浸透を図る考えです。

共産は議席を減らしましたが、自民が議席を減らしたことを「野党への期待」と捉え、他の野党との違いを押し出しアピールしていく構えです。

富山テレビ
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