風光明媚な避暑地として知られ、「小さなスイス」と呼ばれるインドのリゾート地・パハルガムで、観光客らが銃撃されました。
けたたましいサイレンが鳴り響く中、銃を手に軍人らが駆け抜けていきます。
22日、インドで武装集団による発砲事件が発生。
地元メディアによると、事件が起きたのはインドとパキスタンが領有権を争う「カシミール地方」です。
そのうち、インドが直轄地とするジャム・カシミール州のパハルガムで、武装集団が観光客らに発砲し、少なくとも26人が死亡しました。
地元警察によると、少なくとも4人の武装集団が、至近距離から数十人の観光客に向かって発砲。
30人以上が重軽傷を負いました。
死者のほとんどはインド人だということです。
猛スピードで病院へと向かう救急車。
さらに、軍用ヘリも…。
物々しい雰囲気に包まれる現場には、手を引かれながら歩いていく女性や、苦しそうに胸を押さえる女性の姿もありました。
現場となったパハルガムは風光明媚な避暑地として知られ、小さなスイスと呼ばれるリゾート地。
近年はイスラム過激派による暴力行為が和らいだことで、観光客が戻ってきていました。
そうした中で発生した銃撃事件に、観光で訪れていた女性は「私たちがどれほど悲しみ、おびえているかを表現する言葉がありません」と話しました。
民間人への襲撃としてはここ数年で最悪の事態となり、デモ行進も。
デモの参加者は「無実の人々が殺され、新婚のカップルが殺され、休暇で訪れた観光客に銃弾が撃ち込まれました」と話します。
インドのモディ首相は外交日程を切り上げ、急きょ帰国。
飛行機を降りると手を合わせ、深く頭を下げました。
自身のSNSで「凶悪な行為の背後にいる者たちは裁きを受けなければならない」と憤りをあらわにしています。
