歩道の両脇に並び、隣の人から隣の人へ、バケツリレーで何かを手渡す大勢の人々。
その数、約300人です。
ほとんどが地元の住民で、小さな子どもたちも歌を歌いながらお手伝いをしています。
これは、アメリカ・ミシガン州のチェルシーという街で繰り広げられた、本の引っ越し作業の様子です。
今回引っ越しすることになったのは、地元で愛され、面白い本に出会えると評判の書店「セレンディピティ」。
引っ越し先は、元の店舗から100メートルほど離れた場所です。
なぜ、地元住民を巻き込む形での引っ越しになったのでしょうか。
きっかけの1つになったとみられるのが、この書店で月に数回開かれてきた「読書会」。
本を通してのコミュニケーションの場を大切にしたいと、多くの地元住民が引っ越しの手伝いに駆け付けたようです。
書店にあった9000冊を超える書籍は、老若男女による“本のリレー”によって2時間ほどで運び終えたということです。
引っ越しを終えた書店は、インスタグラムに感謝の思いを「感謝の気持ちを言い表せない。感謝、感謝、感謝です。チェルシーの街を愛しています」とつづりました。